Vol.0012 同期からの落ちこぼれ「初めての挫折」  [2013/12/18更新]

12月に入り、大学3年生の就職活動が開始になりましたが、
看護学生の場合、最終学年の春先から夏にかけて
就職活動を行う方が多いようです。
マツコは、大学付属の専門学校だったので、
ほぼエスカレーター式で面接と小論文だけでした。
とはいえ、実習は全て付属の病院でしたし、
看護学の講義は、附属病院の師長さん方から受けていたので、
学生期間にじっくり面接されていたようなものです。
正直、集団予防注射のようなノリで、
同級生と慣れ親しんだ大学の建物の中で受ける試験だった為、
緊張も面接内容も全く覚えていません。
しかし、鮮明に覚えているのが、小論文です。
毎週、若干長めのブログを書いているくらいですので、
幼少期から物を書くことは好きで、
小論文を書くことも決して苦ではありませんでした。
しかし、その小論文のお題が印象的で
その後のマツコの人生にも、
大きく関わってくるものとなったので
未だに忘れられないのかもしれません。

お題は「挫折について」
挫折。
挫折というものは、途中で諦めざるを得なかったもの
その計画や目標に対し、意欲をなくしてしまったものを言います。

しかし、志望の高校に受かり、
看護学校もある程度受かり、
部活も強豪校でもなんでもない田舎町の学校の補欠で、
なんとなーく人生そんなに痛い目に合ったことなく
生きてきた当時の学生マツコにとって

「挫折なんてしたことない」

が、正直な答えでした。
そういう場合、どうやって小論文を書くか。
どうにか記憶を振り絞って
小さい挫折話を書くこともできるでしょう。
ですが、変に嘘が下手なマツコはそのまま正直に

“私は、挫折を経験したことがありません。”

と書き始めました。
細かく何と書いたかまでは記憶がありませんが、
大まかな主旨は、

挫折は経験したことがない。
だけどもし、今後目標を達成しようとしたときに
大きな壁にぶつかって
歩んでいたその道を通ることが難しくなったとしても、
諦めず、別の方法(ルート)を見つけて
遠回りをしても
最終的に目標としていたものに近づくように
努力をしたい。

と書きました。
マツコ 齢21歳。
本当に口から生まれたような子でお恥ずかしいですが、
うまいこと書きましたよね。
しかし、上記に書いたように嘘は書いていません。
あの時、まだ何にも知らなかったタマゴマツコの正直な文章でした。

その後も、挫折することなく就職試験に受かり、
国家試験に受かり、
希望の病棟で働けることになりました。

まさにマツコの絶頂期です。

しかし、そんなマツコにとうとう
「大きな壁」
という試練が与えられたのです。

一緒に入職した同期が病院全体で100人程度いた中で、
普通にその中の一人のありきたりな「新人さん」だったのに
一気に私は、落ちこぼれの新人さんどころか、
「新人」の枠にすら入れないほどの
奈落に落ちてしまいました。

それでも、色んな方に助けられ、
看護師として働き続けました。
そんなある日、看護学校の元クラスメイトの一人とすれ違いました。
にこやかな表情で夜勤に向かう彼女を横目で見ながら

彼女と私、何がそんなに違うんだろう。
私、頑張ってきたのになあ。

心底うらやましく思いました。

もし、山があるのなら、
みんなは曲がりくねったり、途中疲れて休んだりしながらも
正規ルートでちゃんとチェックポイントで
スタンプを押してもらいながら
着実に歩み進めているのに、
私一人だけ崖に転落し、
どうにか途中の岩場で助かってしゃがみ込んでいる。
そんな状況でした。

まさに「大きな壁」です。

それでも、垂らしてもらえたロープに必死にしがみつき、
どうにか上り着いたその先も
そこが進行方向なのか逆方向なのかわからないまま
ただただ歩み続けました。

いっぱい迷って
いっぱい曲がりくねって
こけて 泣いて
絆創膏もたくさん貼って

でも、途中でたくさんの人に
道を教えてもらったり、
お菓子をもらったり、
一緒に歩いてもらったり、
応援旗を振ってもらったりしながら歩み続け、
気づけば、もう看護師10年目。

21歳当時のマツコが
目標としていた看護師人生ではなかったけれど、
それでもきちんと今、ここで

「私は、看護師だ」

と言って、歩き続けています。

崖に落ちた時も、曲がりくねった道を歩いている時も
正直、小論文に書いたことなんて
すっかり忘れていたけれど、
今、こうして振り返れば、
21歳のマツコが小論文に書いた通りの人生を歩んでいました。

挫折は、そこで諦めてしまえば挫折。
諦めなければ挫折じゃない。

大きな壁にぶつかって、
目標と違う終着点に着いてしまっても、
自分がちゃんと努力して
ちゃんと納得して辿り着いた終着点ならば、
それは挫折ではなくなると思います。

これは、お口から生まれた軽い言葉ではありません。
実際に経験したからこそ、声に出せるのです。

正直、戻せるものならあの壁にぶつかる直前の
自分に戻してほしいと
今でも思います。

だけど、マツコが現在のマツコでいるためには、
とっても必要な壁でした。

壁にぶつかって 奈落に落ちて 崖をのぼって
落ちる人の気持ちも
それを支える人の優しさも
一生忘れないほど
身に染みて知ることができました。
だからいつまでも、
毎年の新人さんやミスをして落ち込んでいる人、
看護師の道に悩んでいる人のことが気になるし
支えになりたいと思うのです。

そんな壁にぶつかってまだ1年くらいしか経っていない時に
ふらっと友達と一緒にみてもらった占い師にかまをかけて
「1年前の私の運気はどうでした?」
と聞いたところ、
「最高よ。あなたにとって、とてもいい事があった」
と言われ、全然立ち直れていなかった当時のマツコは
“この占い師、全然だめだ。信じられない。”
と思いました。
しかし今思えば、あの占い師さん、本物かもしれません。
ながーく人生を想った時、

あの壁は、なくてはならなかった。

そう、思えるようにこれからも、
全くもって普通の看護師さんとは違う別ルートだけど、
看護師の道を努力して歩み続けたいです。

もし、今。
あなたが崖に転落してしまっていたり
道に迷っていたり
歩き出せなかったりして
後悔のどん底にいても

だいじょうぶ。

ちゃんと ごはんを食べて
ちゃんと 寝て
どんな形でも
自分が誠実だと思うことを
正直に続けていれば、
挫折という後悔のゴールはありません。

当時のマツコは、誰かと笑い合うことも
休みの日に遊ぶこともダメだと思う時がありました。
私、こんなことしててもいいのかなと思っていました。

いいんです。

落ち込んだり、暗いままでいた所で
何も解決はしません。
どうか、
必要以上に自分を責めずに
日々の生活を大切に誠実に過ごして下さいね。

しかし、就職試験の小論文ですが
何とも的を射た素晴らしいお題です。
まあ、今のマツコよりもずうっと人生経験豊富な
デラックスなお方々が考えられたお題でしょうから、
素晴らしいのは当たり前ですね。
私マツコ、最近ではブログ上だけでなく、
職場でもマツコと呼ばれています。
しかし、身幅がデラックスなので
「デラックスというあだ名になるかと思ってました」
と言うと、マツコは
「まだ、デラックスの器じゃない」
そうです。
はい、すみません。
調子に乗りすぎました。

マツコ31歳、デラックス目指して
これからも看護の道を
歩み続けます。

マツコ