Vol.0017 人生の選択。命の選択。  [2014/01/30更新]

 

12月にピンクリボンアドバイザーの試験を受けてから
手もちぶさたなマツコです。
今まで勉強をしていた1時間の通勤時間、
何をしようか悩んだ結果、本を読むことにしました。
手はじめに読んだ短編集の中に、パラレルワールドのお話がありました。
パラレルワールドとは、平行世界、平行時空とも言われ
現在の世界(時空)と並行して存在する別の世界の事で
些細なことでも一つ何かを選択することで
選択した世界と選択しなかった世界が生まれ、
それが平行した時空で幾重にも存在しているという
SFの世界でよく使用される考え方です。

確かに人は意識・無意識関係なく常に選択をしながら生きています。
そんな中、

あのときあの選択をしなかったら
あのときその選択をしていたら
どうなっていただろう…

と誰しも一度は思ったことがあるでしょう。
「~たら…。~れば…。」
もしかしたらまた何か違った今日があったかもしれません。

誰かのせいにしたい
偶然 突然のせいにしたい
そんなことも山ほどあります。
しかし
偶然の出会い
突然の災難
も結局、自分が選択した結果の上に成り立っており
今、自分がここにいること
この現状は、誰の責任でも偶然や突然のせいでもない
自分が選び抜いた現状(いま)なのです。
まあ、自分の人生の選択は所詮自分の責任下のものです。
しかし、医療者は時に他人の人生の選択に
大きく関わることがあります。
いえ、関わるという軽いものではなく、
時に他人の人生、「命」を
預かり選択しなければならないことがあります。

今、ひとつの医療系ドラマを見ています。
災害現場に医療者が自ら駆け付けてそこで医療を行う
DMATを題材にしたドラマです。
見ている理由は、昔働いていた病院がDMATに力を入れおり、
フェイスブックなどで昔の同僚がDMATの合同練習に
参加した光景をあげているのを見て、少し興味を持ったからです。
まあ、興味と言っても
自分もやりたい!
ではなく(救急は向いていないと自覚あり)
そもそも、DMATって何?
という興味です。

で、見始めたわけですが、DMATそのものより
主人公の医師にものすごく惹かれてしまいました。
…はい。ミーハーです。
まんまとテレビ局とJニーさんの罠にはまってしまいました。
普段、クールで表情を変えず心をなくしてしまったような彼が
フッと笑う笑顔にキュンときて
悩み泣く姿にマツコの母性は全て持っていかれました。
っていやいや、それが言いたいのではなくで
彼に惹かれたというのは
「彼の悩み」
に惹かれたのです。

ざっくり言うと彼は、ある出来事を機に
「命を選択すること 責任を持つこと」
に強く抵抗を示し、悩んでいます。
そこで、ドラマを見ていて思い出したのがひとりのDrの涙でした。
それは、そのDrの送別会でのことです。
そのDrは、ひとりひとりの患者さまと真摯に向き合い
容態に変化があれば、すぐに検査・薬の見直しをされていた姿が
印象的な、一言でいうと「生真面目」な方でした。
多くの患者さまを元気に送り出していたDrでしたが、
そんな風にどんなに真摯に向き合っても助からない命もありました。
精一杯手を尽くされていた。
と私は思っていましたが、送別会の最後のスピーチで
同僚の先生やスタッフに感謝の意を述べられていた矢先
「助けられなかった患者さん…」
と言い、言葉を詰まらせ顔を真っ赤にして、
一時、その先が言えない状況になりました。
まわりから、「がんばれ!」という言葉が飛び交う中、
ようやく話せる状態になりお話された内容は
“医師が常に背負い込んでいる「命」に対する想い”でした。
沢山の命をどれだけ助けても、たった一つでも
助けられなかった命に対して、時間が経ったあとも
そんな風に耳まで真っ赤にして言葉を詰まらせる想いを持って
日々の医療をされているんだということを改めて知り
普段は物腰柔らかく、優しいそのDrの
医師としての強くて激しく熱い意志を感じました。

ドラマの中で出てくる紀元前の医学の父ヒポクラテスの言葉です。

「人生は短く、術のみちは長い。
機会は逸し易く、試みは失敗すること多く、判断は難しい。」

この言葉、恥ずかしながら今回初めて知りました。
そして、そのドラマの中で主人公の彼をDMATに任命した
院長の言葉もまた印象的でした。

「紀元前から医者の悩みは変わらない。」

先週、去年出会ってから親交のある人とお酒を交わしました。
彼に出会って、
自分は何をしてるんだろうと落ち込んだことがあるほど
私から見ればカッコイイ生き方をしている彼も
その生き方に疑問を持ち、悩みながら
前に進もうとしている様を少しだけですが垣間見て
常に現状に満足せず、悩みながらその先を追い求めるのは
みんな同じで、それが人なんだと思いました。

沢山の命を助けている医師も 後世に語り継がれる偉人も
周りからみればカッコイイ人生を歩んでいる人も
悩みがない人なんていない。
裏を返せば、みんないつも
「もっと もっと」って言って
欲張って生きているから
人は成長し、進化し
人の世は回っているんだと思います。
ってなんだかグローバルな話になってしまいましたが、
悩みは思春期の若者だけのものではありません。
素敵な大人が悩みなく生きているわけではありません。
生きていれば、悩みはつきもの。
それに大きいも小さいもないし、
悩める人の格差もありません。

悩み上等!

満足したらそれでおしまい。
苦しくって、叫んで逃げたくなることもあるけど
「たら れば」を使って
パラレルワールドにトリップしたくなることもあるけど
悩んでいる自分をかっこ悪く思うかもしれないけど
今の自分よりもっと良くなろうと欲張って悩むのは
私は、めっちゃカッコイイと思う。

欲張ってなんぼ!

欲張って 悩んで こんがらがったら
美味しいお酒を楽しく飲んだりして
上手に息抜きしながら、欲張って生きて行きましょっ!

マツコ