Vol.0020 サクラサケ!~看護師国家試験~  [2014/02/26更新]

 

気づけば、2月も最終週となりました。
看護師国家試験も2月16日に終わり、
結果は3月25日に出るそうです。
前日に関東甲信越に大雪が降り、
東京・名古屋・仙台の10会場では
開始時間を2時間ずらして行われたそうです。
しかし、それでも会場に間に合わず
試験を受けることができなかった受験者が
全国で約700名いらっしゃいました。
そこで、厚生労働省より先日
看護師国家試験の追試が発表されました。
3月19日(水)に行われるそうです。
これは、とても異例なこと。
だって、慎重に慎重を重ねて作られる国家試験を
たった1カ月でもう一つ作るのです。
しかも、本試験とレベルが合うように…。
今、この瞬間も問題作りに
奔走されている方々が大勢いらっしゃいます。

震災の時もそうでしたが、災害が大きくなると
その報道もぼんやりとした内容でしか報道されません。
震災の場合は、今でも報道されていることもありますが、
それもごく一部のエピソードに過ぎません。

ひとりひとりの
あの日の
あの日からの
現実があります。

台風や局地的豪雨、竜巻などの
一時的な災害は、あっという間に忘れ去られます。
それで失われた命や、大切なものがそれぞれに沢山あるのに
今でも不自由な暮らしをしている人がいるのに
悲しい気持ちを抱えたままの人がいるのに
日本の報道はそんな現実を取り残したまま
進んでいきます。
すでに、あの大雪のこともなかったことのような
穏やかな天気に包まれ、
今でもあの日受験できなかったことにより
受験勉強をしている看護学生が
どんな気持ちでどんな状況で受験勉強をしているかなんて
どこにも報道されていません。

また逆に、試験会場には間に合ったけど、
間に合わせるためにものすごく早起きしたり
夜中に出発したりして、とてもじゃないけど
ベストコンディションとは言えない状況下で
受験された方も大勢います。
もちろんそんな、彼・彼女達のことも
報道はされていません。

看護師国家試験…

例年だいたい90%の方が合格します。
これは、国家試験にしてはとても高い合格率だそうです。
じゃあ、簡単なんじゃないの?
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

全然簡単じゃありません。

範囲も幅広いですし、必修問題というものもあります。
マツコは、必修問題が導入された初年度だったので、
もうとにかく、どんな問題がいつでるのかわからなくて
不安で不安でたまりませんでした。
12月上旬まで1年に及ぶ各論の実習があります。
実習期間中は、毎日の課題と患者様への
看護介入をプラン立案し実践しアセスメントの
繰り返しの日々…
毎日ほぼ3~5時間の睡眠時間。
毎日グループ内で自分たちの看護介入について
カンファレンス(話し合い)をするために
フラフラになりながらまとめあげたものを
夜中のコンビニで全員分をコピーしながら

「いつになったら、こんな追われるような生活を
しなくて良くなるんだろう?
実習が終わったら国家試験の勉強に追われる。
看護師になってもきっと仕事や勉強に追われる。
結婚したら?きっと育児に追われる。
じゃあ、おばあちゃんになったらゆるりとできるかな?
だめだ、今度は、ご飯を食べたりお風呂に入ったり、
日常生活をすることに追われる。
ああ、人はずっと何かに追われながら生きて行くのね…。」

なーんて。
とっても根も葉もないネガティブなことを考えていました。
もう、ただただ必死。
実習をクリアできなかったら、再実習。
それがクリアできないと留年です。
もちろん、実習の合間にも各科目の筆記テストがあります。
看護学生にとって実習も日々のテストも必修問題と同じ。
世の中「絶対」のことなんてないのに
「絶対」クリアしなきゃいけない。
もちろん、国試と同じでそんなに簡単にはクリアできません。
クタクタヘロヘロになりながら、
レポートを書いてコピーをして
看護師さんを追いかけて、患者さんを学生なりに看て
看護介入させて頂いて、アセスメントして
カンファレンスをして評価をして
必死で毎日を生き抜きます。
そんな実習中は、実習で手いっぱいです。
とても国試の勉強なんてできる隙間はありません。
そんな実習が12月で終わり、
やっと国試の勉強です。
マツコの学校は、国試1ヵ月に前になると自宅学習になりました。

でも、自分にとてつもなく甘いマツコ。
家だとダラダラしてしまうことは目に見えていたので、
家から自転車で5分の自分の学校で勉強することにしました。
学校で勉強していたのは数人だけでしたが、
その中の一人とは、この受験勉強がきっかけで仲良くなり
10年以上親交が途絶えない大切な友人になりました。
黙々と教室で勉強する日々が続き、忘れもしない試験前日は、
その友人と最後のあがきのように二人で問題を出し合いました。
しかし、必修問題対策の問題にマツコは間違えてしまいました。
「ああ、こんなんじゃ明日もだめだ…」
と落ち込んでしまったのですが、
なんと、その間違えた問題がそのまんま同じ問題で
10問しかない必修問題の中にあったのです!
間違いなくマツコが国家試験をクリアできたのは彼女のお陰です。
最後まで、悪あがきをしたお陰です。

特に受験日の天候も悪くなくすんなり受験ができ
問題なく合格したマツコでさえ
ここに書ききれないくらいその受験当日の記憶があります。

ありえないくらい女子でいっぱいの満員電車

駅から受験会場までの商店街の道のり
受験会場の大学構内や庭の風景…。

看護学生にとって、看護師国家試験は、
その当日までの何年にも及ぶ看護学生人生の集大成です。

今年も多くの看護学生がその日に全てをかけて
勉強や実習を頑張ってきました。

あの日必死で受験会場に向かった後輩がいたこと。
時間ギリギリに辿り着いて気持ちを落ち着かせる時間もない
悪条件の中で受験を受けた後輩が沢山いたこと。
時間に間に合わず、追試があるかないかもわからない間
とても不安な時間を過ごしていた後輩がいたこと。
やっと、追試の日程が決まり今もなお、
勉強をしている後輩がいること。

大きく報道されなくてもいい。
だけど、せめて彼・彼女の先輩である看護師さんには
この現状を知っていて欲しい。
その一心で今回このブログを書きました。

看護師ならば誰しも
あの国試にかける気持ちは忘れられず心にあり
この現実を知れば、当事者の後輩たちの
心情を思い、心を痛め、どうにかみんなが笑って
合格できますようにと願うのではないでしょうか。

受験ができた人も今から受ける人も
不安でいっぱいのはずです。

そんな後輩たちに
彼・彼女たちが必死で立ち向かったあの日のことを
看護師の先輩たちがちゃんとわかってくれている上で
あなたたちと一緒に働く日を待ってるよ。
とエールを送ってもらえたらいいなあと思います

そして、一人でも多くの後輩たちが
桜咲く4月に
笑顔で看護師の第一歩を踏み出せますように…

サクラ サケ!

マツコ