Vol.0038 愛すべき人~はじめてのデイサービス~  [2014/07/04更新]

じいちゃんが長谷川式認知症スケール17点を頂いた
ちょうどその頃…

マツコはスーパーナースの社内で
自分の身の置き所を探しさまよっておりました。

「看護師さん専門の人材会社」において、
社員看護師として、自分は何ができるのか。
何を求められているのか。

考えても、考えても、
入社半年のピヨッコには考えがつかず……
スーパーナース本社の社員さん達に、
アンケートを実施することにしました。

「看護師マツコに、何を求めますか?」

超ド直球です(笑)

もちろんこの質問の他にも、
今、マツコが講師として実施している
「無料の採血セミナー」は、やるべきか否か。

採血以外に行ってほしいセミナーは何か。
などなど…
お仕事紹介担当のコーディネーターさんや、
就業先担当の営業担当の社員さんを中心に、
アンケートを実施しました。

結果。
採血セミナーはするべき ⇒⇒⇒ 100%!

アンケート前に採血セミナーの開催は決定していましたが、
このアンケート結果は、セミナーを行う者として
本当に心強いものになりました。

そして次に、〝看護師マツコに何を求めるか?”

色んな意見を頂きましたが、その中でダントツに多かったのが、

「病院キャリアひとすじの看護師さんに、
介護施設で働く魅力や楽しさを、伝えて欲しい」

「介護施設で働くうえで、病院とは異なる注意点を看護師さんに伝えてほしい」
(たとえば…病院では患者さん⇒介護サービスではお客様、といった違いです)

という内容でした。

……確かに。

スーパーナースでは、病院やクリニックのお仕事だけでなく、
デイサービスや訪問入浴、有料老人ホームなど、
介護系サービスのお仕事もたくさん紹介しています。

しかし、ずっと病院勤務だったマツコ。
もうかれこれ7~8年前に少しだけ、
訪問入浴の単発バイトをしただけです。

看護師さんに魅力や注意点を伝えたくても、
自分の経験が乏しいため…うまく伝えることができません。

というワケで、週に一回デイサービスや訪問入浴で
実際に看護師として働くことにしました!

マツコが実際に介護サービスで働くようになって、
デイサービスにはまっていた、ちょうどその頃に…
「じいちゃんの認知症」が浮き彫りになったのです。

もともと、家の前の畑の農作業をしながら、
通りすがるご近所さんはもちろん、見ず知らずの人とも
フランクにお話を楽しんでいたじいちゃん。

しかし、だんだん歳を重ねるごとに
ご近所の仲良しさんが減っていき、
重ねて自分がガン&手術を経験し、体力が落ちて
家でふさぎ込みがちになってこともあり、
「外からの刺激」がグンと落ちてしまっていました。

そこに、追い打ちをかけるように認知症発症…。
とはいえ、マツコと接しているときは、
認知症なんてないんじゃないか?

というくらいしっかりとしていて、
色んなお話をしてくれていました。

じいちゃんにとってマツコは新参者で、
まだまだ気を張って接しないといけない相手。
だからこそ刺激になっている??

こんなじいちゃんの状況からアセスメントして、

〝じいちゃんにとって
「デイサービス」は良い刺激になるのではないか?“

と思うようになりました。

家でふさぎ込んで、日々変化の少ない生活の中で、
認知症の内服だけじゃ、何の解決にもならないのではないか?

外に出て、他人の中に入って一日過ごすということは
適度な緊張を与え、刺激になるのではないかと思ったのです。
そこで、義父にこの考えを提案してみました。

どんなときでも優しい義父。
「うんうん、そうだね。今度、役所に行ってみるよ。」
と言ってくれました。

しかしその後、マツコ自身が少しバタバタしていて
じいちゃんのところになかなか行けず、
少し期間があいてしまいました。。。

1ヶ月程度だったでしょうか。
久しぶりにじいちゃんのところにいくと、じいちゃんがいません。
代わりにじいちゃんのよそいきの帽子が玄関に置いてあります。

すると義母がニコニコしながら、
「おじいさんね、今日は、はじめてのデイサービスに行ってるの」
と教えてくれました。

ええええ~?ほんとに?

まさか、こんなに早く、自分が言ったことが実現するなんて
思ってもいませんでした。

すると、その帽子が置いてあるところまでの経緯を義母が
ニコニコ…というよりニヤっとしながら教えてくれました。

まず、デイサービスに行くにあたって、
(おそらくケアマネージャーさん)女性が来てくれて
色々と説明をしてくれたそうです。

じいちゃん、そのときは「うんうん」と理解を示していたそうですが、
その方が帰った後はしばらく
「俺を除け者にするのか?」「そんなとこには行かね」
と言っていたそうです。

しかし、着々とじいちゃんのデイサービス通所事業は進んで行き
当日を迎えました。
すると、じいちゃんは率先して身支度をして、
最後はよそいきの帽子をかぶり、
お迎え30分前には玄関で完璧な状態で待機していたそうです。

小さいじいちゃんが、帽子をかぶり
ひとり玄関でウキウキウェイティング♪

もうっ!
本当にじいちゃんっ!あいすべきひとだわ―!!
…なんて愛おしいの。

そして、一旦帽子をかぶったものの
「やっぱり邪魔になるんじゃないか?」
と言い出して、脱いだりかぶったりを繰り返し
結局お迎えが来た時に帽子を置いて出かけたそうな。

ああ、その姿も想像できるし、それも可愛い。

しかし、義母いわく

「事前訪問で来たのが女性だったから、おじいさん
てっきりお迎えに来てくれるのもその人だって思ってたんだけど、
お迎えに来てくれたのが男性だったのよ。
私、行かないって言い出すんじゃないかと心配したんだけど
すんなり行ってくれて良かったわ~」

そんな一面があったとは!
じいちゃんもやっぱり男なのですね。

その後日、じいちゃんのはじめてのデイサービスについて
教えてもらった内容にも思わずニヤっとしてしまいました。

元々、デイサービスはどちらかと言うと女性が優勢。
何故なら、平均寿命からみても女性が元気だから。
勝手なマツコ統計より、デイサービスの利用者は、
だいたい女性8割に対し、男性2割です。

そのため、もしかしたらじいちゃん、
楽しめないんじゃないかな?と心配していたのですが
それは、私の余計な心配でした。

同じデイサービスに、じいちゃんが知っている女性が
たまたま同じ曜日で来所されていたそうで、
それがじいちゃんの励みになり、今のところ
休むことなく通ってくれているそうです。

しかし、その女性が来ない曜日もあり、
その曜日は行かないと最近言い出したそうな…(笑)

やっぱり、じいちゃん、男なのね。

そんなこんなで、「認知症薬+デイサービス」で
じいちゃんの認知症行動は大分良くなったそうです。

そんなじいちゃんの近況を最後にひとつ。
体力も少しずつ戻って来たこともあり
車じゃないと行けない田んぼに叔父が連れて行ってあげた時のこと。

田植えも終わり、今は、お水たっぷりの水田の田んぼ。
そこにまさかの杖をついたまま、じいちゃんは入ってしまい
杖が田んぼにズボボボボ~とドハマり…
動けなくなってしまって、叔父に怒られ、車で待機を言い渡されてしまったそうな。

しかし、その車というのが、去年までじいちゃんが運転していたけど
体力が落ち、認知症を発症したこともあって
運転禁止となってしまったトラックだったのです。

叔父が振り返ったときにはすでに、トラック発進!

じいちゃんやるなあ…。

田んぼは耕地整備がされた中にあったので、
周りは、人も車もほとんどいない直線道路だったため、
少しだけドライブを楽しんだ後、
じいちゃん無事帰還を果たしたそうですが、
もちろん後で家族みんなからこっぴどく叱られたそうです。

ほんとうに、最後まで愛らしいひと。
どうか長生きをしてこれからも楽しく暮らして欲しいなあと思います。

去年の秋は、じいちゃんが入院していたので一緒にできなかった芋掘りも
今年の秋は、一緒にしたいし、
冬になったら餅つきもまた一緒にしたいです。

約1か月続いたじいちゃんシリーズはここで一旦ひと区切りです。
でも、きっとこれからも、チョコチョコこのブログ上で
じいちゃんの近況をお話していくと思うので
どうぞお楽しみに!

マツコ