Vol.0054 エボラと標準予防策 [2014/11/07更新]

皆さまご機嫌よう。
マツコです。

吐く息が白くなったと思ったら、もう11月!

今年のヒット商品ベスト30が発表されたり、
忘年会のお誘いがちらほらと来たり、
世間も年末に向けて走り出しております。

時が経つのが、早すぎる…

厄年だから御祓いに行かなきゃ、
と思いつつ、厄年が過ぎていく~いく~いく~

さて、年末といえば、
帰省ラッシュや出国・帰国ラッシュですが、
今年は、やや様子が違います。

エボラ出血熱です。

空港には熱感知器が導入され、
日本でも水際対策が本格的に行われています。
(SARSや新型インフルエンザの時にも設置されましたね)

つい先日も、
西アフリカから帰国したジャーナリストの男性が
発熱があるということで、国立感染症センターに搬送されたばかり。
(検査結果は陰性でした)

今後は、検査の結果が出るのを待たずに、
「感染疑い」の方が乗った航空社名、便名が、
公表されることになったそうです。

エボラウィルスは空気感染しませんが、
それでも、同じ飛行機や空港で
トイレを利用した方などは、やっぱり不安になりますよね。

ひとりの人間として心配なのはもちろん…
ナースとしても、万が一を考えてしまいます。

もし、病院で働いている看護師であれば、
「そのまま勤務に行って良いのか…」
悩んでしまうのではないでしょうか。

ちなみに、エボラはこれから流行するインフルエンザに
初期症状が似ているそう。

エボラが原因で亡くなったアメリカの患者さんは、
病院の外来で「ウイルス感染症」と診断されて、
帰宅したとのことでした。

エボラの潜伏期間は最長21日。

流行地域への渡航歴があり、
少しでも感染の疑いがある場合には、
「保健所に連絡をして適切な指示を仰ぐ」
というのが、ベターな選択肢と言えるでしょう。

いまのところ日本では
「どこか遠い国の話」と感じている人が
大多数とは思いますが…

ナースを含めた医療関係者は
「万が一」のことも視野に入れたエボラ対応策を、
勤務先の病院やクリニックで確認しておくことが、
パニックや感染拡大を防ぐために大切だと思います。

もちろんインターネットでも調べられるのですが…
「信頼できる情報なのか」
を判断するのは、とても大変です。

マツコもブログを書くにあたって色々調べましたが、
書かれている内容は、まさに千差万別。
なかには正反対のことが書かれていることも…。

やはり
「信頼できる機関が発信した正確な情報を、
事前に調べて対応方法を決めておく」

当たり前のことですが、
これがとても重要だとあらためて感じました。

さてさて、感染症といえば、
エボラだけではありません。

インフルエンザやノロウイルスなど、
冬は感染症との戦いの季節でもあります。

以前にこちらブログでも書きましたが…

マツコは電車の中で、
「突然倒れて嘔吐」した方に遭遇したことがあります。

あの時、マツコはその嘔吐物を拭くことにためらい、
手を出すことができませんでした。

しかし、周りにいた多くの乗客の方は
ティッシュを取り出し、拭き取ってあげていました。

パッと見ると…
マツコが、冷たい人(-_-)

ティッシュを差し出した方々は、
とても親切で優しい人(^_^)

もし、自分が倒れた方だったら、
手を貸してくれた方が天使に見えたと思います。

でも、保健衛生上、
その行為はとても危険。
ただの酔っ払いであれば良いですが、

もしそれが、何かの感染症だったとしたら、
自分のみならず、家族・友人・職場の方など、
多くの方々を危険にさらすことになってしまいます…。

こんな時、こんな季節だからこそ、
あらためて意識を高く持って

「スタンダードプリコーション」

を見直してはいかがでしょうか。

標準予防策とも言われますが、
「全ての患者の血液・汗を除く体液を
すべて感染源とみなし、予防策を取る」

ごく当たり前のことですが、
つねに意識していなければ、実践は難しいと思います。

これは以前に病院で勤務していた時の話ですが…

マツコが入院をとった患者さんから
「昨日から何回も吐いた。ご飯が食べられない。」
と訴えがありました。

すぐにリーダーに報告したのですが、
リーダーはリーダーデビューしたての2年目ナース。

「吐いちゃうなら、食べない方が良いですよね」
とだけ言われ、
特に医師や師長さんや主任さんに報告をしよう、
という言葉が出てきませんでした。

もし感染症だとしたら…
一時退院もしくは、隔離すべきだし、
必要な検査だってやらなきゃ…!
吐くばかりで何も食べられていないなら、
点滴をしてあげたい!

…と思ったのですが、
実はその時、マツコは転職したばかり。
とても情けないことに、
自分の考えを強く主張することができませんでした。

しばらく、悩んだすえに、
もう一度リーダーに
「やっぱり、先生や師長さんに報告した方が良いと思う」

とやんわり自分の考えを伝えました。

その後、リーダーが主任さんに報告したところ…
「なんで、すぐに報告しないの!どういうことかわかってる?」
と感染対策について、お叱りの言葉が飛んできました。

結局、患者さんは感染症ではなかったので
そのまま入院を続行し、入院後は嘔吐することもなかったのですが、

やはり、
いつも危機意識を持ってアンテナを張り、
アセスメントをして看護を行わなければいけない、
と改めて痛感させられた出来事でした。

特に経験や知識が浅い分野は、
甘い自己判断をしがちです。

常に、「最悪のこと」を想定して
ひとつひとつアセスメントできるように
周りもフォローしていかなきゃいけないですね。

今回は、エボラに始まり、
嘔吐関連の感染症についてお話しました。

嘔吐=感染症かも!?

もし、嘔吐を訴える方がいたら、
(自分や家族、周りの人を守るためにも…)
スタンダードプリコーションを心に、
「大袈裟すぎるくらい」でよいので、
予防対策をしながら処理・片づけを行って欲しいと思います。

最後に。
嘔吐といえば、お酒。

まわりはクリスマスイルミネーションに飾られ、
ついつい心が浮き立ってしまう季節♪

忘年会などお酒を飲む機会もグンと増えますが、
みなさま、どうか吐くまで飲まないようにしてくださいね!
(感染症と間違われませんように…)

2014年残りの2ヶ月、
ウキウキ楽しむ時は楽しんで、
体調を崩すことなく過ごしましょっ!!

マツコ

<参考>感染症学会HP http://www.kansensho.or.jp/index.html