Vol.0079 転倒転落インシデント![2015/06/19更新]

「転けてしまって…
頭からの血が止まらん~!動けん~」

と、祖母から突然電話がかかってきました。

たまたま実家に帰省中。
親娘でどハマり中の韓流ドラマを
食い入る様に観ていたときのことでした。

いつもなら息を飲むドラマの
ラスト10分もそっちのけで…

2人とも着の身着のまま車に飛び乗り、
車で10分の祖母の家に向かいました。

向かう途中、
マツコの頭はクルクル回転…

気になったことは…
数年前に脳梗塞を発症後から服薬している、バイアスピリン

→大したことないけど、出血が止まらない可能性あり。
まさかの大出血だったらどうしよう…(汗)

→ふと車の後部座席を見ると、買ったばかりのゴム手袋発見!
これを使うことに決定!!

→今は、電話ができる意識レベルだったけど、
硬膜外血腫が進行する危険性あり
(電話を通話状態にしておけば良かったと、後から反省…)

動けん~という言葉
→骨折!?
(祖母:年齢82歳、骨粗しょう症、骨折歴あり)

頭でそんなことを考えている横で

「どこの病院に連れて行こう!?」

と母が言い出したので、
祖母と同居中の叔父(仕事中で家を空けていました)に連絡し、
かかりつけの病院に連絡してもらい、搬送先を確保!!

そうこうしている間に、
ばあちゃん家に到着しました!

勝手口から入ると、
いつもいるはずの台所に姿がありません。

「ばあちゃん、来たよー!どこにおるん!?」

と大きな声で呼ぶと

「こっち~!」

と縁側の方から声が聞こえます。

声が聞こえる方に行ってみると
タオルで頭を抑えて座っているばあちゃんを発見!

とりあえず、意識あり!

心配した血も…

まあまあ大したことない程度で

すでに止まっていましたが
ガッツリと後頭部に大きなたんこぶ!!

縁側を見ると
何やら木の破片と散乱したハンガー。

「何があったん?」

と尋ねると

梅雨前の貴重な晴天だったため布団を干そうとして、
(ふわっふわに柔らかい)ソファの上に立ったところ、
バランスを崩しあわててて、両手で物干し竿を掴んだものの
そのまま後ろに転落…

(ちなみにウチのばあちゃん、
普通の平たんな道で、杖をついていても危なっかしい足どり。
ふわふわのソファの上に立つなんて、アリエナイです…)

必死でつかんだ竹竿は、
バッキリ折れ曲がっていました。

気付くと後ろ頭から出血しており、
拭いても拭いても血が止まらないので、
慌てて母に連絡してきた、とのことでした。

「とりあえず、病院行くよ!」

と母と一緒にかかりつけの病院に、
祖母を連れて行きました。

「大したことない、と思う」

としきりに祖母は言っていましたが
バイアスピリンと高い所からの転落、
後頭部を直撃・強打が気になります。

病院に着いたのは、
夕方の5時前でしたが
すぐに診察とレントゲン、
CTを撮ってもらえたのは本当に助かりました。

血圧が170台と高いのが気になるところでしたが、
検査の結果、異常なし!

傷口も縫合するほどでもなし!!

しかし、帰ってからの祖母の発言に、
色々考えさせられました。

「たんこぶだけなら、連絡しなかったのに。冷やしとけば治るから。
血が止まらんかったから、こんな大事になってしまった。」

ち、ちがーーーう!!

たんこぶでも、必ず連絡!
年齢と内服薬のことを考えたら、絶対受診!!

さらに言うと、
今良くても、後から慢性硬膜下血腫になることも充分考えられます。

みんなの前(母や叔父)で言うと
横やりが入ってしまうので…

ばあちゃんと二人きりの時に

・どちらかの手足の動きが悪くなったとき
・気分が悪くなったとき
・ろれつが回らなくなったとき
・目の焦点が合わなくなったとき
・とにかく何かおかしいと思ったとき!

などは、

ד横になって様子を見よう”

◎“すぐに電話すること!”

と、真剣に説明し、

加えて、
(いつもいつも不携帯の…)
携帯電話を必ず持つように説得しました。

「わかった」

と了承は得ましたが、
どこまで守ってくれるやら…

ちなみに
病院で転倒転落インシデントとなれば
(各病院で対応は少しずつ違うものの)
24時間以内は、要注意です。

循環器に特化した病院で働いていた時は、
24時間以内は、2時間毎に血圧をはじめとする
麻痺の有無や瞳孔経・対光反射の有無などの観察を行い
記録を残していました。

正直、
病院でのベッドからの転落事故よりも、

今回の祖母の後頭部からダイブの方が
衝撃が強いと思います。

そのため、かなり不安でした。

しかし、当の本人の中では、
検査で問題ないと言われたことによって…

すでに

“大したことない”

ことになっていました。

マツコとしては、
せめて帰宅後、寝る前、翌朝、24時間後に
血圧を再検したかったのですが、

(祖母宅に眠っていた)
自動血圧計は、電池切れ…

ばあちゃん
…_| ̄|○

とりあえず、
叔父が同居してくれていますし、
指導すべきことは指導した!

と自分に言い聞かせ、
その日は帰宅しました。

翌日は、ばあちゃんが1人になる昼食時間に行き
一緒にごはんを食べ、こっそり観察。

…元気!

とりあえず、転落事故から1カ月が過ぎた現在も
転落事故なんてなかったように
元気ピンピンです。

はじめは、
後頭部を強打したことが不安でしたが…

竹竿を掴んで落ちたことで、
変に手をついたりせず、骨折をしなかったことも
本当に運が良かったと思います。

ついつい、
脳のことばかり気にしていましたが、

打ち所によっては、
腰や大腿を骨折したら
それこそ“大事”で、
寝たきりコースだったかもしれません。

今回の祖母の転落事故からの
勝手なマツコの学び…。

(血液サラサラ系の薬を内服していて、転倒転落をしても)
血があまり出ない・止まったら
受診しない可能性大!
→危険性を本人、または家族に理解してもらうことがやはり重要

「たんこぶだけなら、連絡しなかった」

と言う祖母の言葉が、
今でも忘れられません。

どうか皆さま、
このように自己判断される方は、
世の中にたくさ~んいらっしゃいます。

明日、退院する患者さんもその1人かもしれません。

最近は、ちょっとした病院だと
薬剤師さんが病棟担当でいてくれて
お薬の退院指導をしてくれるかもしれませんが、
もう1度、立ち止まってアセスメントしてみて下さい。

・無茶をするタイプではないか
・自己判断をするタイプではないか
・我慢してしまうタイプではないか
・薬剤や病態について理解はきちんとしているかナドナド…

上記に全てチェックが付いてしまう患者家族のマツコより、
リアルな在宅での転倒転落アクシデント報告でした…。

※産休のため、しばらくお休みします。
次回の更新を楽しみにお待ちください!