今回から新しくスタートする連載『看護師+αで輝く人たち』。
看護師としてのキャリアを大切にしながらも、その枠にとどまらず、自分らしい道を切り開いている人たちに光を当てる企画です。
記念すべき第1回目は、本連載でインタビュアーを務めるあらいわかばさんが登場。
自己紹介を兼ねた“セルフインタビュー”を通して、「看護師+αで輝く人」とはどんな存在なのかを語っていただきます。
はじめに
こんにちは!はじめまして。
今回からスタートする連載『看護師+αで輝く人たち』で、インタビュアーを担当するあらいわかばと申します。
私は現在、看護師としてクリニックでパート勤務をしながら、ライター・主にSNSを通したPR業、また起業、副業に関する講座やオンラインサロンを主宰しています。
この新しく始まる連載『看護師+αで輝く人たち』について、少しお話しさせていただきますね。
看護師の仕事はやりがいがある一方で、「このままでいいのかな?」と迷う瞬間もあります。
私は、看護師であることは、ゴールではなくスタートだと考えています。
意外かもしれませんが、看護師にたくさんのキャリアや選択肢があることを知らない人が多いです。
そして実は今、看護師を続けながら“もうひとつの顔”を持って活躍している方が増えてきています。
この連載は、看護師さんにインタビューをして、リアルなストーリーや声をお届けしていきます。
さまざまな看護師の生き方やキャリアを垣間見ることで、「こんな道もあるんだ!私にもできるかも」と読んでいるあなたの背中をちょっと押せるはず。
この連載を通して、あなたのこれからを考えるヒントや勇気が見つかるかもしれません。
私自身も、働き方やキャリアにもたくさん悩んできたからこそ、この場を介して、看護師としての新しい可能性や、選択肢を見つけてもらえたらいいなと思っています。
私のキャリアヒストリー:10年の看護師経験と変化のきっかけ

そんな私のキャリアストーリーを、少しお話しさせていただきますね。
私は、国立系の大学病院の病棟に新卒で就職し、6年間勤務しました。
その後、「いつかは留学したい」そんな夢を叶えるべく、お金を貯めて29歳の時に1年間カナダに語学留学&ワーキングホリデーにいきました。
実は当時、結婚を考えていた彼もいたのですが「ここで諦めたら、後悔する!」と、彼とも別れて留学という人生初の大チャレンジをしました。
カナダに住んでみて、実際にカナダの人たちと話す中でびっくりしたことがあります。
それは、俳優と英語教師、ミュージシャンと銀行員など、複数の仕事を持つ人たちにたくさん出会ったこと。
私自身も、そんな人たちの影響を受けて「看護師をしながらも、何か他のことも仕事にできないかな」と、強く憧れました。
そこから30歳で帰国。
「もう少し病棟看護師としての経験を積みたい」と、急性期の総合病院で4年ほど勤務してから、「一般企業で働いてみたい!」そんな気持ちがあり、ご縁のあった企業「スーパーナース」に転職をしました。
35歳にして、人生初めてのオフィスワークをスタートしたんです。
その後、製薬会社でクリニカルエデュケーターとしても働き、トータル4年ほど企業で働きました。
そんな中、空いた時間でライティングの勉強をし、グルメ系、旅系のwebライターとして副業を始め、看護師+αの活動をスタートさせたのです。
今思うと、資格があるがゆえに「私は看護師しかできない」、そう感じて自分の可能性を自ら狭めてしまっていました。
でもこれ、実は逆なんです!
一般企業を経験したからこそ、わかったことなんですが……。
「看護師だからこそ、看護師しかできない」のではなく、「看護師だからこそ、なんでもできる!」のです。
看護師は本当に(もちろん人それぞれですが)、ガッツもパワーもあるし、それでいてたくさんの修羅場を潜り抜けてきている。
その経験によって培われた、判断力・問題対処能力・適応力さらには傾聴力。
これって、すごい経験値なんです!
看護師という仕事を通してでしか身につけられないスキルばかり。
そこに気がついてから、私は変わりました。
「看護師」という資格に囚われ、選択肢を狭めていたところから、「看護師」だからこそ、もっとできることがある!と、選択肢を広げることができたんです。
それからライターをスタートしたり、Instagramのアカウントを育ててグルメやカフェの情報を発信することでPRのご依頼がきたりと、活躍の場を徐々に広げていくことができました。
パラレルキャリアを支えてくれた『柔軟な働き方』
以前の私は、「働き方=正社員」と考えていました。
正社員でなければ、社会的信用も得られないし、生活できるだけのお給料も稼げないと思い込んでいました。
しかし現在は、クリニックでパート勤務をしながら、個人事業のお仕事(ライター、インフルエンサー業、オンラインサロン運営など)をしています。
それでも、正社員として働いていた頃より、年収は上がっているのです。
でも、こんな風に自由に働くことができるのも、「看護師」という資格と経験、積み上げてきたものがあるからこそ。
もし、自分のやりたいことで、失敗をしても看護師に戻ればいいだけだし、私のようにパートや非常勤という働き方を選択することもできるし、派遣という働き方もある。
特に、女性は出産や子育て、介護などライフステージによって、働き方を柔軟に変えていく必要があることも……。
だからこそ、正社員だけでなく非常勤やパート、派遣など、さまざまな選択肢があるとワークライフバランスを実現することができます。
私のパラレルキャリアが実現したのは、まさに看護師という資格と経験があったからこそでした。
看護師だからできる“+α”の強み

「私も〇〇したい」
「看護師をしながらでも〇〇できるかも」
そんな風に感じた方も、いらっしゃるのではないでしょうか?
看護師という仕事は、医療分野でこそ、その価値を発揮できるという一面もありますが、看護師の信頼性、共感力、観察力、対話力は、実は他分野でも大きな強みになります。
「看護師としてしか働いたことないから、看護師しかできない」ではなく、「看護師経験があるからこそ!」と視点を少しずらすだけで、可能性は無限大に広がるのです。
ぜひ、この連載を通して、あなたらしい“看護師+α”を見つけられる、「ヒント」になるといいなと思っています。
可能性を広げてくれる『派遣看護師』という働き方

私は、長いこと派遣看護師としても、お仕事をしてきました。
派遣という働き方があったから、「好きなこと・やりたいこと」にためらいなくチャレンジできたなぁと感じています。
例えば、留学から帰ってきたばかりの頃。
まだ正社員としてどこで働こうか決めきれない、でも留学で貯金は使い果たし。お金が必要という時に助けられたのが単発派遣です。
留学する前まで、病棟でしか働いたことがなかったのですが、派遣や紹介を通して、デイサービス、老人ホーム、訪問入浴、イベントの救護、修学旅行の添乗etc…。
お給料をいただきながら、本当にさまざまな経験をさせてもらいました。
今も、個人事業でのお仕事がなくなれば、「派遣で働けばいいよね」と考えているので、プレッシャーも強く感じず、のびのびとお仕事ができています。
正社員ではない働き方に、ネガティブな印象をもたれる方もいらっしゃるかもしれませんが、派遣という働き方も味方につけると、可能性をどんどん広げてくれるものなんだなと、実感しています。
おわりに:この連載で届けたいこと
いかがでしたか?
『看護師+α』は、特別な人だけのお話ではありません。
自分を活かすための柔軟な選択肢が、あなたにも必ずあります。
次回からは、実際に私が『看護師+αで輝く人たち』にインタビューを行い、看護師を軸に人生を豊かにしている人たちのリアルな声を紹介していきます。
「私も真似したい」「ロールモデルにしたい」
そんな方が、きっと見つかるはずです。
それでは、2回目を楽しみに、お待ちください!
あらい わかば(ライター・オンラインサロン主宰)
看護師として10年以上実績を重ね、オフィスワークを含め多くの職場を経験。
現在は、クリニックの看護師として勤務しながら、ライター・オンラインサロンの主宰など、精力的に活動の幅を広げている。

スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。






