もしかして、自分はお局看護師だと思われている?
気づかないうちに“局(つぼね)っているかもしれない…💦
——そんな不安を抱えている人は、意外と少なくありません。
看護現場での経験や責任感からの言動が裏目に出て、後輩や新人を萎縮させ、「お局」と見られてしまうこともあります。
ハラスメントは、相手の受け取り方によって成立するもの。
どんなに気をつけていても、意図せずそうなってしまうことがあるのです。
だからこそ、「私は局っていない!」と自信を持って言い切れないことが、悩ましい。
この記事では、「お局」と呼ばれてしまう言動から行動改善策までを詳しく解説します。
ぜひ一緒に、セルフチェックをしましょう!
※「局る(つぼねる)」とは、お局的な言動を指す造語です
お局看護師と呼ばれる理由
「お局看護師」と見なされる背景には、特定の言動があります。
たとえば、経験や知識をひけらかす発言、後輩の意見を否定する態度、感情的な指導、人間関係の操作などです。
こうした言動は、周囲に不信感や恐怖心を与え、「局っている」と受け取られることがあります。
この状態を放置することは、結果的にチームワークが乱れ、後輩の意欲が低下し、職場全体に悪影響を及ぼすかもしれません。
この負の連鎖を断ち切るため、自分の言動がどう見られているかを客観的に振り返り、改善していくことが大切です。
パワハラ・いじめにつながる言動チェックリスト

指導のつもりだった言動が、意図せず相手を深く傷つけ、パワーハラスメントやいじめと受け取られてしまうケースは少なくありません。
特に看護の現場は多忙で精神的な負荷も高いため、日々のコミュニケーションにおいて自身の言動を客観的に見つめ直すことが非常に大切です。
ここから紹介するチェックリストを使って、自身の言動が“局っていないか”を自己点検してみましょう。
1.注意が“指導”ではなく“人格否定”になっている
指導は、業務上の行動に対して建設的なフィードバックを行ない、相手の成長を促すものです。
一方で、「あなたは本当に向いていない」「どうしていつもそうなの?」といった発言は、個人の性格や資質を否定するものであり、人格否定にあたります。
こうした言葉は相手に精神的なダメージを与える可能性があるため、十分な配慮が必要です。
2.無視や排除でコミュニケーションを断っている
あいさつを返さない、意図的に声をかけないなどの行動は、直接的な暴力がなくても精神的な攻撃となり、職場環境を大きく悪化させる原因となります。
コミュニケーションの拒絶は、連携や情報共有を妨げ、結果として患者さんの安全を脅かす重大なリスクにつながります。
また、無視・排除された側は孤立感を深め、職場への適応が難しくなることもあります。
3.自分ルールを押し付けている
長年の経験のなかで、独自の効率的なやり方や工夫があることでしょう。
しかし、標準手順やマニュアルと異なる「自分流」を後輩や新人に強制することは、現場に混乱を招き、危険です。
まずは標準化された手順をしっかりと教えたうえで、必要であれば自分の工夫や経験も補足的に伝える姿勢が大切です。
4.ミスを過剰に責める
看護の現場において、ミスは患者さんの生命にかかわるため、厳しく指摘されることがあります。
しかし、必要以上にミスを責めると、相手の意欲を奪い、精神的に追い詰めてしまう恐れがあります。
その結果、後輩や新人が萎縮し、ミスを隠そうとするようになり、職場全体の安全文化が脅かされます。
ミスが起きた時は、原因を一緒に考え、再発防止策を話し合う姿勢が大切です。
5.陰口や噂話でストレスを解消している
後輩や同僚の陰口・噂話でストレスを解消するのは、職場の信頼関係を壊す行為です。
陰口や噂話が横行する職場では、誰もが「自分もいつかターゲットになるかもしれない」という不安を抱え、安心して働けません。
ストレスは、趣味や運動、信頼できる人との建設的な会話など、健全な方法で発散しましょう。
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「お局様」化の背景と心理
ベテラン看護師が「お局」と呼ばれてしまう背景には、看護現場特有の過酷な環境と複雑な心理が関係しています。
多忙や人手不足によるストレスが、無意識のうちに後輩・新人への厳しい言動として現れることがあります。
また、自分の立場を守りたいという思いや、「孤立したくない」という不安から、特定の人物を標的にしてしまうケースも見られます。
こうした行動の根底には、責任感や善意だけでなく、自己防衛の心理がはたらいていることも少なくありません。
その結果、自分のやり方に固執したり、新しい価値観を受け入れづらくなったりすることもあります。
「努力を否定されたくない」「存在意義を保ちたい」といった思いが、防衛的な態度として現れているのです。
自身の行動の根底にあるこうした心理を理解することは、自己肯定感を保ちながら行動を見直すための第一歩になります。
お局看護師になるのを防ぐ行動改善策

「お局」と呼ばれる言動の背景には、責任感や経験に基づく善意だけでなく、ストレスや不安、立場への執着といった複雑な心理が潜んでいることがあります。
そのため、単に「気をつけよう」と思うだけでは、根本的な改善にはつながりにくいのです。
ここからは、日々の業務のなかで無理なく取り入れられる、具体的な行動改善策を紹介します。
「局る」傾向を少しずつ手放すことで、職場の雰囲気や人間関係を良い方向に大きく変えるきっかけとなるはずです。
1.指導と叱責の違いを意識する
指導とは、業務中の行動を一緒に振り返り、良かった点や改善点を伝えることで、相手の成長を支えることを目的としています。
一方、失敗などを感情的に責めるのは「叱責」であり、相手の成長にはつながりません。
改善策として、具体的な行動に焦点を当て、今後に向けた改善点を提示するようにしましょう。
さらに、相手の考え方や感じ方を尊重し、前向きな言葉を添えることで、心理的安全性が高まり、より良い関係性が築けます。
2.後輩を育てる視点を持つ
頼れる先輩になるためには、後輩・新人の成長を長期的に支援する「育成」の視点が欠かせません。
具体的には、後輩・新人に新しい業務を任せる際、ただ指示をするのではなく、必要に応じて具体的なサポートを提供します。
さらに、後輩・新人の小さな成功を見逃さず、具体的な言葉で褒めることも非常に重要です。
このようなポジティブな評価は、後輩・新人の自信を育み、意欲を引き出します。
3.自分のストレスを健全に発散する
看護業務は常に高いストレスにさらされています。
だからこそ、自分に合ったストレス解消法を身につけることが大切です。
信頼できる同僚や上司に相談して悩みを共有することは、精神的な負担を軽減する有効な手段です。
また、趣味に没頭したり、運動をしたり、十分な睡眠や休息をとることも、心身の健康を保つうえで欠かせません。
自身のストレスと向き合い、職場に持ち込まない工夫をすることで、人間関係が良好になり、より働きやすい環境づくりにつながります。
4.周囲からのフィードバックを受け止める
「お局」と見られがちな人は、周囲から近寄りがたい、批判を受け入れないといった印象を持たれてしまうことがあります。
しかし、真に信頼される人は、耳の痛い意見にも真摯に向き合える人です。
まずは、信頼できる同僚や上司に、自分の接し方について率直な意見を求めてみましょう。
その際は、相手の話を最後まで聞き、理解しようとする姿勢が大切です。
信頼できる人の声は、自分では気づけない視点を与えてくれる、貴重なヒントになります。
5.信頼できる同僚に相談して自己を客観視する
一人で抱え込まず、信頼できる同僚に悩みや葛藤を相談することは、効果的なストレス対処法のひとつです。
他者からのフィードバックを受けることで、自分の言動を客観的に見直すきっかけになり、共感や助言によって心理的な負担も軽減されます。
自分自身を客観的に理解することは、具体的な改善点を見つけるうえで欠かせません。
働き方を見直すという選択肢
これまで紹介した行動改善策を試しても、職場環境によるストレスが強く、根本的な改善が難しいと感じることもあるかもしれません。
そんなときは、「働き方そのものを見直す」という選択肢も考えてみましょう。
働き方を変えることは、決して“逃げ”や“甘え”ではなく、心身の健康を守り、看護師としてのキャリアを長く続けるための前向きな判断です。
派遣ナースや非常勤、夜勤専従など、ライフスタイルに合わせた働き方を選ぶことで、心の余裕を保ちながらキャリアを築くことができます。
自分に合った環境を選ぶことで、悪循環を断ち切り、長期的なキャリア形成にもつながります。
新しい職場への転職や働き方の見直しは、看護師専門の人材支援サービス「スーパーナース」にご相談ください。
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まとめ
「お局化」は、誰にでも起こり得るものです。
もし「局っているかも…」と気づけたなら、それは改善への第一歩。
大切なのは、「指導」と「パワハラ」の違いを意識し、相手の成長を支える姿勢を持つことです。
そして、自分のためにも、周囲のためにも、無理せず余裕のある働き方を選ぶことも忘れないでください。
看護師としてのキャリアを長く続けるために、自分に合った働き方を見つけることは、決して甘えではなく、前向きな選択です。
気づき、見直し、行動すること。それだけで、あなたの職場での存在感は大きく変わります。
お局看護師に関するよくある質問
お局と言われやすいのはどんな人?
- 経験や知識を過信し、周囲の意見を聞かない人が該当します。
このような人は、批判的・感情的な発言、自分ルールの押し付け、陰口、あいさつを返さない、質問に答えないなど、コミュニケーションを避ける傾向があります。
指導とパワハラの違いは?
- 指導は、仕事のスキル向上や成長を目的に、業務上で助言やアドバイス、改善の提案などを行なうことです。
パワハラとは、仕事に必要な指導や助言の範囲を超えて、相手の人格や尊厳を傷つけたり、精神的・身体的な苦痛を与えたりする行為のことです。
後輩に嫌われないコツは?
- 相手の話を最後まで遮らずに聞く姿勢が重要です。指示は明確に、一貫性を持たせて伝えましょう。
さらに、感謝や気遣いの言葉を添えることで、人としての信頼関係が築けます。
「お局かも」と思ったら何をする?
- まずはチェックリストで自己点検を。
完璧をめざさず、今日からできる小さな行動改善(例:笑顔で挨拶、報告を最後まで聞く)から始めましょう。
働き方を変えるのは甘え?
- 決して甘えではありません。
心身の健康を守り、長く働くために、自分に合った働き方を選ぶことは前向きな選択です。
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スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。






