看護師は派遣の方が稼げる？時給・年収・働き方別で比較

看護師として働くとき、「正職員」「契約職員」「派遣」のどれが自分に合うのか、迷う人は少なくありません。

近年は「派遣の方が稼げる」という情報も多く、実際に夜勤手当や時給の高さによって、収入を伸ばせるケースが存在します。

ただし、すべての派遣が正職員より高収入とは限らず、地域・勤務形態・スキル・シフト条件などによって、大きな差が出るケースもあります。

ここでは、2025年の最新データをもとに、派遣看護師が“どの条件なら”高収入を実現できるのかを、わかりやすく解説します。

派遣看護師が稼げる理由を分析

派遣看護師が高収入を実現できるのは、主に「時給設定」「シフト条件」「夜勤・手当構造」「勤務先の選び方」の4つが大きく影響します。

とくに、都市部や専門領域の派遣、夜勤を含む働き方では、正職員の平均給与を上回るケースも多数見られています。

ここでは、最新データを使って、派遣看護師の“収入の仕組み”を紐解きます。

派遣看護師の時給調査｜2025年最新

派遣看護師の収入の土台となるのが「時給」です。
一般的に都市部は地方より時給が高く、夜勤可否や病棟・施設形態によっても差が出ます。
 

• 都市部の派遣：時給の上限が高く、夜勤ありの場合は時給2,300〜3,000円台の求人が見られる
• 地方の派遣：平均は都市部より低く、時給1,800〜2,200円台が中心
• 専門領域（救急・ICU・在宅など）：経験値によって時給が上がりやすい
• 夜勤専従：1回3万〜4万円台に達する案件も存在する

 
公的な統計では「看護師の派遣時給だけを示した全国平均」はありませんが、派遣労働の賃金実態として厚生労働省「令和4年度 派遣労働者実態調査」が、参考になります。

この調査データからも、派遣全体の賃金傾向から、看護師派遣も“高時給タイプの職種に該当しやすい”ことが読み取れます。

 

厚生労働省｜令和４年派遣労働者実態調査の概況

月収・年収モデル｜稼げる派遣VS.一般派遣VS.正職員

看護職全体の平均給与を把握することで、「派遣の方が稼げる」ケースを明確にできます。

日本看護協会「看護職員の賃金に関する実態調査（2024年度）」では、病院勤務の看護職員の平均給与と年収が確認できます。

平均給与総額	38万2,093円
平均年収	約488万9,000円

 
このため、派遣看護師がこのラインを上回れば、「稼げる派遣」と言えるのです。

✅月収モデルの比較例

稼げる派遣	（時給3,000円 × 160時間）＝月48万円
一般派遣	（時給2,200円 × 160時間）＝月35万2,000円
正職員	（平均値）＝月38万円＋賞与

 
ただし、こちらの記事でも紹介されているように、「賞与込みの年収では正職員がやや優位」になる傾向があります。

一方で、派遣は、“短期間で月収を上げやすい”点が大きな強みです。
 

厚生労働省｜令和４年派遣労働者実態調査の概況
日本看護協会｜2024年度「看護職員の賃金に関する実態調査」結果

派遣の方が稼げる”と言える条件と働き方

看護師が派遣で、正職員以上の収入を狙うには、以下の条件が揃うと実現しやすくなります。
 

• 夜勤専従で勤務する（夜勤1回あたりの支給額が大きい）
• 単発・スポット派遣を併用し、稼働時間・単価を調整する
• 都市部または専門領域（救急・ICU・在宅など）の高時給求人を選ぶ
• 経験年数・スキル・科目特化（急性期・在宅・救急など）で時給交渉が可能
• 複数の派遣会社に登録し、時給の高い求人を優先的に比較する

 
これらの条件が整うと、月収45〜50万円台を十分に狙える働き方となります。

稼げる派遣看護師の働き方4つのパターン

派遣看護師として収入を最大化するためには、「どこで」「どんなシフトで」「どの働き方を選ぶか」が重要です。

とくに、派遣は時給や勤務条件の幅が広いため、自分に合った働き方を選べば、月収40〜50万円台も十分に狙えます。

ここでは、稼げる人が実際に選んでいる、4つの代表的な働き方を紹介します。

夜勤専従・高時給シフト型

夜勤専従は、限られた勤務回数でも高収入を得られる代表的な働き方です。

1回あたりの夜勤手当が大きく、都市部では1回3万〜4万円台の案件も存在します。

✅メリット

• 夜勤1回の単価が高く、月収が短期間で伸ばしやすい
• 日勤より案件数が多く、条件交渉がしやすい
• 月10〜12回で月収35〜45万円台が狙える

 
✅数字モデル
例：夜勤1回 35,000円 × 月12回 → 420,000円
※単発夜勤を追加すれば45万円台も可能
 
✅注意点

• 体力負担が大きく、生活リズムが乱れやすい
• 更新制のため、勤務先によっては契約継続が不安定
• 繁忙期に収入が偏る可能性がある

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単発・スポット派遣＋ダブルワーク型

単発・スポット派遣は、「空いている日だけ働く」「本業＋副業で収入を増やす」スタイルに適しています。

同じ週に日勤＋夜勤を組み合わせるなど、働き方次第で高効率に稼ぐことも可能です。

✅どのようにシフトを組む？

• 平日は本業、週末は単発夜勤
• 本業が日勤のみなら、夜勤単発で＋3〜4万円を加算
• 月4〜6回のスポット勤務だけで追加収入12〜24万円

 
✅実例
例：本業（常勤）：月収33万円
＋ 週1回の単発夜勤：月4回 × 30,000円 → 月12万円
→ 総額 45万円台へアップ
 
✅ポイント

• 派遣会社に登録し、単発案件を確保する
• 急募案件は時給が跳ね上がることがある
• 自分の「出られる日」を固定化すると埋まりやすい

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在宅看護で高時給＋柔軟働き方型

在宅医療領域は、専門性が求められる分「高時給・高単価」になりやすいのが特徴です。

また、1日の訪問件数で収入が変動するため、働く時間を調整しやすいメリットもあります。

✅特有の時給水準

• 都市部：時給2,400〜3,000円台
• 経験者（緩和ケア・精神科訪問）は＋αの時給になるケースも

 
✅働き方の魅力

• 日勤中心で生活リズムが崩れにくい
• 患者さんとの関わりが深く、やりがいが大きい
• スキル次第で高時給が狙える（オンコール可／精神科経験など）

 
✅注意点

• オンコールの可否で給与が変わる
• 移動時間・地域特性により件数に差が出やすい

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地域・施設タイプを戦略的に選ぶ

地域・施設タイプによって、派遣看護師の時給は大きく変わります。

都市部の急性期病院なら時給が跳ね上がり、地方の老健やクリニックでは安定性重視という傾向があります。

✅地域別の傾向

都市部	時給2,100〜3,000円台
地方都市	時給1,900〜2,300円台
郊外	案件数は多いが平均時給は低め

 

✅施設タイプ別

急性期	高時給で夜勤単価が高い
老健・特養	シフトの自由度が高い
クリニック	時給は控えめだが働きやすさ◎

 

✅求人の選び方

• 夜勤回数を確保したい → 急性期・病棟
• 安定した日勤を重視 → クリニック・老健
• 高時給を最優先 → 都市部×専門性

 

地域差と施設特性を理解すると、自分に合った高時給求人にアクセスしやすくなります。

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派遣看護師で稼げる人と稼げない人の違い

派遣は「働き方の自由度が高い」一方で、収入は“選び方”によって大きく変わります。

同じ派遣でも月収50万円に届く人もいれば、正職員より低くなる人もいます。

ここでは、稼げる人に共通する特徴と、注意しておきたいポイントをまとめました。

派遣で稼げる人に共通する5つの条件

派遣でしっかり収入を伸ばせる人には、いくつかの共通点があります。

それは「無理をする」という意味ではなく、稼げる仕組みを理解し、その条件に自分を合わせられる柔軟さがあるということです。

1.高単価シフトを受けられる

夜勤・深夜・急募枠など、単価が高いシフトを安定して確保できると、月収は一気に伸びます。

2.経験年数＆スキルがある

経験年数が3年以上、または専門スキルがある場合は、高時給の求人に応募可能です。

成人看護領域での経験年数が3年以上ある、救急・ICU・在宅経験・専門性の高いスキルを習得しているなどの人は、派遣でも時給が上がりやすく、求人の選択肢も格段に広がります。

3.時給が高い環境を選べる

「どこで働くか？」は、時給を決める最重要ポイントです。

都市部や専門領域など時給が高い環境を選べる人は、特に強い傾向があります。

4.急募案件に対応できる

フットワークが軽く、急募案件に対応できる人は、高収入を得やすいです。

“出られる日”が多いほど、高時給案件に当たりやすく、月収＋数万円の差がつく可能性があります。

5.複数の派遣会社で求人を比較できる

派遣会社によって時給・夜勤単価・条件が変わるため、比較する人ほど自分に合う求人が見つかります。

実際に複数登録した看護師の多くは、「条件の良さ」「求人の幅広さ」から、最終的に利用する会社を絞っていく傾向があります。

派遣看護師で稼ぐための5つのチェックポイント

看護師が派遣で安定して収入を伸ばしていくためには、求人選びや契約条件を“なんとなく”で決めないことが大切です。

派遣は時給・手当・更新条件・福利厚生などの差が大きいため、最初の段階でどれだけ情報を整理できるかが月収・年収に直結します。

ここでは、特に押さえておきたい5つのポイントを紹介します。

1.派遣会社選び｜複数登録・非公開求人の比較

派遣会社ごとに「扱う求人」「時給」「夜勤単価」は大きく異なります。

複数登録すると同じ施設でも時給が違うことがあり、高条件の求人を取りこぼしにくくなります。

比較ができる人ほど、自分に合った働き方を選びやすくなるので、おすすめです。

2.契約内容｜時給・手当・更新条件

時給の高さだけでなく、夜勤手当、交通費、時間外手当、契約更新のしやすさなど、総合的な条件を確認することがポイントです。

これらの差が月収に大きな影響を与えるため、細かい部分まで丁寧にチェックしましょう。

3.福利厚生｜保険・交通費・有休など

福利厚生が整っているかどうかは、働き続けたときの「年間の実質収入」を左右します。

有休の取りやすさ、社会保険の適用、交通費の支給など、長期的に見て負担にならないかを確認しておくことが大切です。

4.時給が変動する点を理解する

夜勤・深夜帯・急募案件は単価が跳ね上がるため、対応できる日があるほど収入が安定します。

「夜勤に入れる日」「急募に対応できる曜日」を把握しておくと、高時給案件を掴みやすくなります。

5.長期で見たキャリアと収入バランスも考える

目先の収入だけでなく、「1年後・2年後どう働いていたいか」を考えることで、働き方の選択ミスを防げます。

高時給と働きやすさのバランスを取りながら、自分に合ったキャリアプランを描くことが重要です。

派遣看護師で稼ぐ！チェックリストと行動プラン

「派遣で稼ぎたい」と思っていても、自分に合った働き方や条件を把握できていないと、思ったほど収入が伸びないことがあります。

逆に、向いているタイプ・条件が揃っていれば、月収40〜50万円台も現実的です。

ここでは、まず“本当に派遣で稼げるタイプかどうか”をチェックし、そのうえで今日からできる行動プランをまとめました。

派遣で稼げる診断｜10問チェック

「自分は派遣に向いているのかな？」「どの働き方が合っているんだろう？」という方のために、簡単にセルフチェックできる10問を用意しました。

当てはまる項目が多いほど、派遣で収入を伸ばしやすいタイプといえます。

ただし、これはあくまで目安であり、高収入を確約するものではありません。

働き方や条件の工夫次第で、誰でも収入アップのチャンスはつくれるということです。

10問セルフチェック

夜勤（または準夜・深夜）に入れる
シフトの融通が利く（急募や短期案件に対応できる）
都市部・専門領域など、時給が高い求人も検討できる
3年以上の臨床経験がある、または専門スキルがある
新しい職場でもすぐに業務に慣れる
単発・スポット勤務にも抵抗がない
複数の派遣会社に登録して求人比較ができる
高時給よりも“条件と効率”を見て求人を選べる
契約内容（時給・手当・更新条件）を確認できる
自分の働けるペースと体力を把握している

当てはまる数が多いほど、派遣での収入アップに向きやすい傾向があります。

とくに、「夜勤に入れる」「シフトに柔軟」「専門スキルがある」といった項目は、時給の伸びやすさに直結します。

一方で、4〜6割の人は当てはまらない項目もあるため、条件の調整や働き方の工夫で十分に収入アップが可能です。

🔰派遣で働くのが初めての方も安心！

派遣という働き方が初めての方でも、スーパーナースが希望条件の整理やおすすめの働き方を提案＆サポートします。

初めてで不安という方も、ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか？

お気軽に、ご相談ください。

 

3ステップ行動プラン

看護師が派遣で効率よく稼ぎたいときの「行動プラン」を3つのステップで解説します。

STEP1｜希望条件・地域・施設タイプを整理する

まずは「どれくらい稼ぎたいか」「夜勤に入れるか」「どのエリアで働きたいか」「施設タイプは何を希望するか」を言語化します。

希望条件を明確にすると、派遣会社からの求人提案の質が一気に高まります。

✅具体例

• 目標月収：45万円
• 夜勤：可能
• エリア：都市部
• 施設タイプ：急性期 or 在宅

STEP2｜複数の高時給求人を比較する

派遣会社は扱う求人が異なるため、1社だけだと選択肢が狭くなります。

2〜3社へ登録し「時給・夜勤単価・シフトの自由度・契約更新のしやすさ」を比較するのが、もっとも効率よく収入を伸ばす方法です。

同じ施設でも派遣会社によって時給が違うケースは珍しくありません。

STEP3｜条件交渉を行う

「夜勤可」「早番・遅番も対応可」「急募シフトに入れる」など、できる範囲を少し広げるだけで時給が上がることがあります。

また、訪問看護・救急・在宅のスキルを追加すると、専門性によって単価UPも期待できます。

働き方とスキルの掛け合わせが、収入の伸び幅を大きく左右するのです。

稼げる派遣ナースを目指しましょう♪

派遣は“選び方”次第で、正職員より月収を上げられる働き方です。

夜勤専従・都市部・専門領域・単発併用など、自分に合ったスタイルを選べば、効率よく収入アップが狙えます。

「派遣で稼ぐためには、条件を整理して正しく比較することが鍵」
希望の働き方を明確にし、最適な派遣求人と出会えれば、あなたの収入は大きく伸びていくでしょう。

 

派遣看護師で高収入を目指すためのQ&A