看護師+αで輝く人たち。
第4回目の連載となる今回はライター、そして静岡県の東伊豆町で地域おこし協力隊として活躍する平野芹奈さんにインタビュー。
東京出身・東京育ちの平野さんが、どんなきっかけで東伊豆町へ移住を決断したのか?
地域おこし協力隊として活動するようになったのか?
そして、看護師からライターをめざした動機などをインタビューしていきたいと思います。
現在の肩書き・活動内容
現在は、お仕事としては3つの柱があります。
まず1つ目は、静岡県・東伊豆町での地域おこし協力隊です。
東京から東伊豆に移住し、東伊豆で暮らしながら、定住・移住の促進事業を行っています。
2つ目はライターです。主にインタビューライターとして活動しています。
最初は医療記事から始めて、今はイベントレポートや、出版社のお仕事でWebメディアのインタビュー記事を執筆しています。
3つ目は看護師資格を活かして、乳幼児健診や保育園での身体測定のお手伝いをしています。
看護師としての経歴
最初は3次救急の総合病院に就職しました。
脳神経外科と血液内科の病棟で4年半勤務した後に退職し、CRCとして派遣で半年ほど働きました。
また病院に戻りたいと思って、応援ナースとして北海道室蘭市の病院で脳神経外科病棟で半年働きました。
その後、保育園看護師として保育園で2年間勤務。
コロナ禍では、派遣でコロナ関連のコールセンターで勤務し、スーパーバイザーも経験しました。
ライターをめざしたきっかけ

約3年前に、シェアハウスやコールセンターで多様な働き方をしている看護師に出会ったことがきっかけですね。
その中で、実際にWebライターをしている看護師に出会いました。
実はずっと、病院という箱から飛び出して働きたいと思っていたことを思い出したんです。
もともとあった「場所にとらわれずに働きたい」という思いが、自分の中で強くなって。
そこで、コールセンター勤務中に時間と気持ちの余裕ができたので、独学でライティングを始めました。
最初はいろいろなライター募集の案件に応募してみて、1文字1円の単価のお仕事を受けられるようになったんですよね。
その後、看護師向けWebメディアなどの医療記事の契約を獲得し、実績を積みました。
東伊豆町で地域おこし協力隊になった経緯
2024年8月頃に、ライティングのお仕事が軌道に乗り始めて、場所にとらわれない働き方ができるようになったところで、もっと「幸福度を上げる働き方」をしたいなと思ったのがきっかけです。
もしかしたら、それが東京じゃなくて、地方でなら実現できるかも?って思って。
東京に通える範囲で、いい場所ってないかな?って模索し始めたんですよね。
ドライブが好きだったこともあって、移住して車も持ちたいなって思っていました。
それを知人に相談したら、「東伊豆町はどう?」ってすすめられて。
9月に実際に東伊豆町に出向いて、地域おこし協力隊のお仕事が決まって、新居も契約して。
ちょうど前任者が3月で退職するということで、地域おこし協力隊の後任を探していたみたいなんですよね。
そんなふうにとんとん拍子で話が進んで、移住が決まりました。
そして、11月には実際に東伊豆町に移住。
移住を考えだして、3か月後の11月には東伊豆町に移住し、地域おこし協力隊としての活動をスタートしました。
地域おこし協力隊の仕事内容について
移住・定住促進事業の担当として、移住希望者の相談対応や町案内、物件や仕事の紹介など、地域住民と移住者をつなぐ役割を担っています。
東京のように、家を探す=まず不動産屋さんに行くのではなくて、大家さんと、家を借りたい人をつなぐことも大きな役割になっています。
そのほかには、移住フェアなどで町の魅力を首都圏に伝える活動も行っています。
移住フェアや静岡県、東伊豆町のイベントで東京に行くことも多いです。
地域おこし協力隊としては、週4日程度の勤務をしています。
実際に東伊豆町に興味を持ち、チャレンジしていきたいという移住希望者がいることを知り、その方々が移住して活動していく様子を見ることがやりがいですね。
誰かの人生を変えるお手伝いができる仕事なので、そこは本当に誰かの人生に大きく関われたという喜びを感じています。
看護師以外の世界に出て得た気づき

すごく漠然としているんですけど、世界は広いなって思いました。
病院という箱って、外に出てみたらすごく狭いなと思って。
働いている時は、もちろん気がつかなかったんですけど。ある意味、外と遮断されているというか。
(病院で働いていた時には知らなかった)多様な価値観や生き方、働き方があるなぁと気がつきました。
今は、地域だったり、移住したい人や大家さんなど地域の方だったりと、つながりがいろいろある中で活動しているんで。
病院で働いていた時は、病院の中だけですべてが完結していたなって思うんですよね。
病院の看護師も、もっと地域や病院外の人との交流があればいいのになって感じています。
今後のキャリアについて
看護師の働き方を改革するというか、看護師の人材育成とかに関わることがしたいなと思っています。
働き方改革というのは、勤務時間を短くするとか条件的なことではなくて「働くことの満足度を上げる」ことというのが近いかな?
具体的には柔軟に多様に働けるような、仕組みづくりのようなイメージです。
例えば、病棟で勤務していると病棟のことしか知らない。
患者さんが退院してどんな生活をするのか?とか。
高齢者施設ってどんな感じなのか?とかリアルに知らないからイメージもできない。
難しいかもしれないんですけど、例えば週に3、4回病棟で勤務して、週に1回は地域や在宅でも働けるとか。
自分がフリーランスという働き方をするようになったので、なおさら看護師もフリーランス的な働き方とかができると、視野も広がって仕事へのやりがいとかも増すんじゃないかな?と思っています。
病棟にずっといる窮屈さみたいなのも、少なからずあるので。
風通しが良くなることでも離職率が下がるんじゃないかな?と思います。
今の時点では、まだ夢のまた夢ですけど。
メッセージ「自分ができると思ったことをやる」

最近「ないものねだりじゃなくて、あるもの探しをしろ」という言葉を、ある人にもらったことがあって。
それがおもしろいなと思ったし、そのとおりだなと。
「自分ができることを探す・やる」シンプルだけど、なかなか行動できなくて立ち止まっている人は「自分にはないもの」ばかりを見ているんじゃないかな?って思います。
「自分ができると思ったことをやる」こと。
頭で考えすぎず、まずは小さくてもいいから行動してみることかなと。
編集後記|枠をこえて行動する大切さ
「看護師」というキャリアを基盤に、「ライティング」「地域づくり」という全く異なる領域で三つの軸で活動し、新たなキャリアを築いた平野さん。
「自分ができると思ったことをやる」というシンプルだけど、力強い言葉に私も勇気をもらいました。
看護師だからといって、看護師という枠の中にとどまらずに行動する大切さ。
このインタビューが、看護師としてのキャリアや働き方に悩むすべての人にとって、新たな一歩を踏み出すための「気づき」となるのではないかと感じました。
あらい わかば(ライター・オンラインサロン主宰)
看護師として10年以上実績を重ね、オフィスワークを含め多くの職場を経験。
現在は、クリニックの看護師として勤務しながら、ライター・オンラインサロンの主宰など、精力的に活動の幅を広げている。

スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。






