めざせスーパーナース!

2021年01月05日

vol.20 三方活栓の向きは合っていますか?

登場人物
白衣たまこ

白衣たまこ

22歳 1年目看護師
いつも一生懸命だが
たまに抜けている

看護みよこ

看護みよこ

42歳 病棟師長
病棟のお母さん的存在
スキンケアがすき

サトウタロウ

サトウタロウ

85歳
まじめな気質の患者さん
待つのが苦手 ふわふわヘア

三方活栓の向きは合っていますか?

4コママンガ

NGポイント

  • 側管から点滴をつないだときに、三方活栓の開栓操作を忘れてしまった。

三方活栓の取り扱い間違いの事例

  • 看護師はシリンジポンプに注射器をセットした後にラインを三方活栓に接続したが、三方活栓を開放しないままポンプの開始ボタンを押した。
  • 点滴が終了しロックのための生食を注入後、三方活栓を開放したまま注射器を外し、その場を離れた。その後、開放していた三方活栓から血液が逆流しているのを発見した。
  • 三方活栓に、プラグと輸液ラインを接続し抗生剤を投与した。抗生剤投与終了後、輸液ラインを外す際に、誤ってプラグごと外し、患者の血液が漏出した。

三方活栓の取り扱い事故を防ぐポイント

  • 三方活栓のコックの向きと流路を確認する。
  • 三方活栓の構造を理解する。
  • 接続部のはずれ、薬液漏れがないか定期的に確認する。

側管から点滴や静脈注射を投与するときに使用される三方活栓には1バータイプと3バータイプがありコックの位置により流路の解放と閉鎖が異なります。

開始時にはコックの向きと流路を必ず確認するようにしましょう。

三方活栓同士を接続して使用する場合は、身体の下へ挟まれたり引っ張りによる接続部外れ、破損の危険があります。

また、過去に三方活栓から輸液ラインを外したときに接続部が開放のまま、失血し死亡した事例も報告されています。

輸液ラインを外したときだけでなく、定期的に接続部の外れ、ゆるみ、薬液漏れについて確認と観察を行うようにしましょう。

医療監修/赤坂山王クリニック 院長 医学博士 梅田悦生
マンガ/ほりたみわ
(敬称略)