辛すぎる看護実習、乗り越えるコツは?経験者からのアドバイスを紹介
看護実習がハードすぎて、思わず「看護師は向いていないのかも」「もう看護学校辞めたい」と思うことは誰しも一度や二度あるものです。
この記事では、かつて学生だった看護師の皆さんに『看護実習を乗り切るためのコツ』『実際に乗り越えた方法』を聞いてまとめました。
看護実習が始まる前に読んでおくと、きっと先輩たちの経験談が助けになるはず。
また、すでに看護実習がスタートしている人も、今のお悩みの解決にこの記事が役立つのではないでしょうか。
記事は、前編・中編・後編と3部にわたって具体的な乗り切る方法を解説しています。ぜひチェックしてみてください。
→続く中編では、看護実習を乗り切る方法3~4を紹介。生活環境に合わせた勉強時間の工夫や、モチベーションの上げ方について紹介します。
乗り切る方法1◆看護実習仲間と支え合う
指導担当者は怖いし、患者さんとは距離感をつかめない……。
そんな、心細くてストレスフルでめげそうな時、心の支えになるのはやっぱり仲間。
看護師の皆さんからは、「いろいろなことを話し合い、励まし合える実習仲間がいたからなんとか実習期間を乗り切れた」という声がとても多かったです。
実習生の仲間に愚痴を聞いてもらうだけでも気持ちが落ち着きますが、相手の大変だった苦労話を聞くのも「自分だけじゃないんだ」と思えて気が楽に。元気が出たら、明日もまた頑張ることができます。
仲間で励まし合って、乗り切りましょう!
経験談「飲み会を励みに頑張れた!」
- Aさん 40代 耳鼻科クリニック勤務
- 私は、実習グループのメンバーが仲良しだったので、実習が一区切りつくたびに飲み会をしていました。
やっぱり仲間の存在って大きいですよね。失敗や辛いことも、飲み会でみんなのネタになると思えば頑張れました。
成人などの実習だと、同じグループでもバラバラの病棟になることが多かったです。そんな時は心細くなりますが、実習が終わったあとのグループの飲み会を楽しみにすることで乗り切れました。
経験談「オンラインで勉強作業会」
- Mさん 20代前半 がん専門病院 消化器外科病棟勤務
- 私が看護実習していた時期は、ちょうど新型コロナウイルスがはやっていたタイミングでした。
イレギュラーなことがいろいろと多く、実習先の病棟や施設でも新型コロナウイルス感染者が出ると現場もピリピリしていました。
実習中は、実習仲間とご飯や飲みに行くことも、もちろん許されませんでした。
先の見えない状況に何度も心折れかけましたが、そんな時、同じグループ内に率先してオンライン飲み会を開いたり、オンライン勉強作業会を開いてくれる友達がいました!
オンライン勉強作業会は「もくもく会」という呼称で、オンラインでつながりながらそれぞれが勉強や実習記録を作成するんです。
コロナ禍は本当に孤独を感じることが多かったですが、オンラインで看護師仲間とつながれたことで頑張れました。
乗り切る方法2◆実習指導者を怖がりすぎない
「実習指導者がとにかく怖い!」という悩みを持つ看護学生は多くいます。
けれど、逃げたり萎縮したりしたら怖さはヒートアップ。実習指導者からすると、「ちゃんと伝わっているのかな」「積極性がないな」というように見えるから、さらに指導が厳しくなるんですよね。
実習指導者と上手に付き合えた看護師の先輩は、看護実習時代、そこまで「怖い」と萎縮していません。
機嫌が悪いのは私のせいじゃないと自分に言い聞かせたり、実習指導者の学生時代についての情報を得てきちんとその人と向き合ったりしていたようです。
経験談「怖いのも機嫌が悪いのも、私のせいじゃない」
- Tさん 30代後半 美容クリニック勤務
- やっぱり指導者さんは怖い雰囲気の人が多かったです。
けれど、私は「指導者さんが怖い人でも、機嫌が悪い時があっても私のせいではない!」そう思って、割り切るようにしていました。
なぜかというと、怖いからタイミングを見計らっていたら報告が遅くなって「どうしてもっと早く報告しないの?」と怒られてしまった失敗が多々あったので……。
なので、怖そうでも機嫌が悪そうでも、タイミングを見計らいすぎずに、早め早めに聞いたり報告したりするようにしていました。
指導者さんは、学生を指導することが仕事なんだから!と自分に言い聞かせて、勇気を出していました。
経験談「看護学生時代の情報を入手!」
- Aさん 40代 耳鼻科クリニック勤務
- 私は、病院付属の看護学校に通っていました。
実習先の指導者さんも同じ看護学校の先輩が多かったので、あらかじめ看護学校の先生に「〇〇病棟の〇〇さんって、どんな学生だったの?」と聞いて、情報を仕入れるようにしていました。
看護学校の先生からは、「〇〇さんも実習中はよく泣いていたのよ〜」「〇〇さんは人一倍看護に情熱を持ってたから、つい厳しくなっちゃったのよね」などなど、興味深い話を聞けました。
指導者さんにキツイことを言われて怖いと思うことがあっても、「学生時代は情熱があって、厳しく指導されていた人だ」と思い出すと、なんだか割り切れました。
それに、すごくテキパキできる雰囲気の指導者さんでも、看護学生時代はまた違う一面があったりするんですよね。
「この指導者さんは、看護学生時代はよく泣いてたんだっけ……」なんて思い出すと、私もこんな指導者さんみたいになれるはず!と、モチベーションが上がっていました。
Point!想像力を使う
実習担当者を怖がりすぎないためには、態度や言葉そのままを受け取らずに背景を想像することがポイント。
紹介した経験談のTさんのように、「私のせいじゃない」と強い気持ちでいつづけることが難しい人もいるかもしれません。また、Aさんのように「実習指導者の看護学生時代の話を聞く」ことができない人も少なくないでしょう。
それでは、たとえば
- 「この指導者だって実習生だった時期がある」
- 「この人も実習期間は自分のように辛かったに違いない」
と想像してみてはいかがでしょう。
指導者への見方や、注意を受けた際の受け取り方が少し変わるのでは。ぜひ、試してみてくださいね。
→続いて、看護実習を乗り切る方法3~4は「コチラの記事」へ。
スーパーナース編集部
看護師の働き方を支援して30年の株式会社スーパーナース。
派遣や転職をはじめとした就業経験豊富な看護師と編集スタッフが「看護師のはたらく」に関する情報を日々お届けします。