厚生労働省管轄下の公的機関であるハローワーク（公共職業安定所）では、失業した方に対して、さまざまな再就職支援を行なっています。また失業した際の各種手続きについても、ハローワークにて行ないます。ハローワークが果たしている役割、再就職支援を受ける際のメリット・デメリットなどを詳しくご案内いたします。
ハローワークってどんなところ？
国によって全国の自治体に設けられている、職業紹介を主な業務とする公的機関
「ハローワーク」とは「公共職業安定所」の愛称で、かつては「職安」という略称が用いられていました。国の厚生労働省が管轄する公的機関で、全国の自治体に設けられています。あなたのお住まいの街やその最寄りでも、きっとハローワークが見つけられるはずです。
ハローワークが行う主な業務は、お仕事を探している方や何らかの理由で失業してしまった方に向け、適したお仕事を見つけて再就職を促す「職業紹介」です。もちろん、看護師のお仕事を探している方に向けても、つねにさまざまな看護師求人を公開しています。
どんな人がハローワークを利用できる？
ハローワークは国の機関ですから、日本国民のみなさまならどなたでも利用できます。働き手を求める側の方(求人する側)と、お仕事を探す側の方(求職する側)のどちらも利用料は無料です。
職業紹介以外の役割は？
お仕事を探している人への職業紹介と、働き手を求めている人への求人代行がハローワークの主な役割であることが分かりました。その他、ハローワークでは職業訓練や面接対策セミナー、主婦や高齢者・障がい者への就職支援なども行っています。
また、雇用保険による失業給付金に関する業務もハローワークが行っています。いわゆる「失業保険」の受付や給付そのものも、すべてハローワークで行われているのです。
ハローワークではどんな求人が見つけられるの？
ハローワークでのお仕事探しにはメリット・デメリットの両方がある
無料でお仕事探しができて職業紹介のサービスも受けられるということで、各地のハローワークはいつも多くの来庁者でにぎわっています。しかし、ハローワークでのお仕事探しにはメリットも多いのですが、逆にデメリットもあるのが実情です。ここでは、求職者としてハローワークでお仕事を探すメリット・デメリットについてご説明します。
【メリット1】すべての就職支援サービスが無料で受けられる
ハローワークではお仕事探しから就職相談、さらには職業訓練校での受講まですべての就職に関するサービスを無料で受けられます。お仕事をしていなくてあまり就職活動にもお金をかけられないという場合には、強い味方になってくれるでしょう。
【メリット2】地元の求人が豊富なので、身近な職場が見つかりやすい
ハローワークの目的の1つに、雇用促進による地域の振興があります。そのため、ハローワークで見つかる求人には地元密着型の求人を見つけやすいというメリットがあります。雑誌や新聞の求人情報では探せない身近な職場を、ハローワークで見つけられたという方も少なくないでしょう。
【デメリット1】無料で求人できるため、優良な求人情報ばかりとは限らない
求職者がハローワークを利用するときには料金は一切かかりませんが、同様に求人を出す企業・団体側も無料でハローワークのサービスを利用できます。そのため、ハローワークの求人内容は基本的に「ピンからキリまで」になりやすい傾向があります。求人票に詳しく記載しきれていない勤務条件が実際にはあり、「こんなはずじゃなかった」と思ってしまう経験をした方も少なくないのが現状です。
【デメリット2】開庁時間が限られているため、忙しい方はそもそも出向けない
ハローワークは国の機関ですから、開庁時間は基本的に平日の昼間だけです。土日祝日でなければ休めない方や、そもそも忙しくて出向く時間がなかなか取れない方などの場合、利用自体が困難になってしまう場合もあります。インターネット求人サービスも行われてはいますが、ネット経由でできることは求人情報の閲覧のみで、求人に応募したいとなると訪問が必須となってしまいます。
「ブラックバイト」が見つかってしまうこともあるって本当？
先に述べたように、ハローワークはどんな方でも無料で利用できます。そのため、基本的にはどんな企業や団体が出した求人も、原則として全件受付けられます。つまり、その中には過酷な労働条件や低賃金で労働者を食い物にしようとする、いわゆる「ブラックバイト」の求人も含まれていて不思議はありません。身近で便利なハローワークですが、適したお仕事をうまく探すことに対する難易度は少し高めです。これはハローワークに問題があるわけでは決してないのですが、ブラック企業のワナに捕まってしまわないよう、多少の自己防衛も必要になるかもしれません。
ハローワーク以外の方法でお仕事を探すには？
ハローワークだけに絞らず、民間の求人サイトも利用してみよう
ハローワークだけでお仕事を探そうとすると、一般にはなかなか出回らない優良な求人情報を見つけたり、看護師に特化した求人ばかりを探したりすることは意外に難しいものです。応募先はハローワーク1つに絞らず、オンラインで応募できる民間の求人サイトも併用するとお仕事探しがぐんとしやすくなるはず。特に在職中の看護師さんは、普段もそうとうに忙しいもの。ハローワークに行く時間が取れなくても、ネット経由で応募ができれば応募先の間口もかなり広がるはずです。
看護師専用求人サイトはレア求人も見つかりやすい！
インターネット上には「看護師専用」の求人サイトもあります。看護師の方向けに特化した求人ばかりを掲載していますから、企業の専任看護師や保健師・助産師などといった「レア求人」も見つけやすくなりますから、ハローワークや一般向け求人サイトでなかなか見つからないレアな求人を狙っている方は、登録制の看護師求人サイトなどもぜひ利用してみてください。
