看護師として働いている方なら、身だしなみのポイントは清潔感! と考えている方が多いでしょう。アクセサリー類は看護のお仕事には基本的に必要ありませんし、業務によっては邪魔になる場合もあります。「でも、ピアスぐらいならつけたい……」と、おしゃれ好きの看護師なら思うかもしれませんね。
そこで今回は、看護師のおしゃれ、特にピアスについてご紹介します。看護師はピアスをして仕事をしてよいのか、隠す場合はどのような方法があるのかなど、ご自身の働き方に合わせてぜひご参考にしてください。
看護師のピアスNGの病院は少なくない
多くの病院をはじめとする医療機関では、看護師がピアスをして勤務することが禁止されているケースも少なくありません。病院でのピアス禁止には、単に「業務に必要ないから」という理由にとどまらず、以下のように医療の現場特有の事情が反映されています。
・菌などが付着し、院内感染を引き起こす可能性がある
・外れたり落としたりした際に、医療事故の危険性がある
・清潔感重視の現場で、過度な装飾はふさわしくない
身だしなみの問題や看護師としてのプロ意識にかかわるという理由のほか、衛生上問題があると判断されることや不慮の事故の可能性も指摘されていることが分かります。
もし「勤務時はピアスをつけないこと」と規定されている職場であれば、お仕事のときはピアスを外しておけば問題ありません。ただし、病院によってはピアスの穴(ピアスホール)が耳に開いていること自体をNGとしている場合もあります。学生のときピアスホールを開けてしまった方などなら、開いている部分を見せなくする工夫が必要になるでしょう。
次の項目では、ピアスNGの職場でどのように看護師がピアスと付き合っていくかについてご紹介します。
ピアスを外すタイミングや、ピアス穴の隠し方
看護師の場合、美容クリニックの外来など特殊な現場でない限りはピアスが禁止されていることも多いでしょう。ここでは、看護師が働くうえでどうピアスを楽しんでいくかについて、ご紹介します。
1.ピアスを付ける(外す)タイミングは?
基本的に、ナース服を着用している間はピアスを外しておくとよいでしょう。出勤してナース服に着替えるタイミングで外し、退勤して私服に着替え終わったらまた付ける……というタイミングで問題ありません。
2.ピアスの穴が見えているだけでもNGな場合は?
最近ではかなり減ったといわれていますが、ピアスの穴(ピアスホール)が耳から見えるだけでもNGという職場もあります。そのような現場では、ピアスの穴自体を見えないようにしてお仕事しなければなりません。
まず手っ取り早い手段として、「サイドの髪で隠す」方法があります。職場によっては髪型の規定もあるかと思いますので、それを守りつつピアスホールが隠れるスタイルをキープしましょう。ショートヘアでもサイドの髪が耳下まで来るようにしたり、ロングヘアをまとめる際に耳が隠れるようにしたりするなど、できる方法を考えてみましょう。
3.ピアス穴を隠せる便利な方法も
「ピアス穴NGの職場だけど、耳を隠さずに仕事したい」「勤務中はピアスのことを考えるのが面倒」という場合は、ピアス穴を上手に隠せるグッズや裏ワザがあります。
まず、「絆創膏のテープの部分を切って貼る方法」。この方法では穴そのものは隠せますが、絆創膏自体が目立ってしまうので見た目ではマイナスポイントになってしまうかも。「怒られるよりはまし」というときの、最終手段として使うのがおすすめかもしれません。
次に、「ピアス穴にリップクリームを埋め込み、その上にファンデーションを塗って隠す」という方法。リップクリームは無色のものを使用し、つまようじなどですくって穴に埋めることでピアス穴の影を目立ちにくくします。その上からパウダーファンデーションを塗ってしまえば、特殊メイクのように隠すことができます。
それらの方法が面倒という方は、「医療用の肌色テープで隠す方法」がもっとも簡単でしょう。
看護師のピアスに対する意見は?
看護師がピアスをすること、ピアス穴を開けることに対しては、さまざまな意見があります。
1.ピアス賛成派の意見
「職場で禁止されていなければよい」
「邪魔にならない小さなものならよい」
「医療面で支障がなければOK」
「笑顔で気配り上手な看護師さんなら、ピアスなんて気にならない」 など
2.ピアス反対派の意見
「おしゃれをすること自体が看護師のイメージにそぐわない」
「ピアスより仕事に集中してほしいので、失礼ながらプロ意識が低いなと思う」
「本人が無意識に手でピアスに触るなどで、衛生上問題がありそう」
「ナースという職業に関係なく、耳にピアスが開いているのを見ること自体が怖い」 など
ピアス賛成派の方の意見としては「禁止でなければかまわない」など、ピアス以前に看護師としてきちんと仕事をしてくれていればOK、という声が多いようです。一方、反対派の方は「人命にかかわる仕事をするのに、おしゃれは必要ない」という意見が中心。「ピアスそのものが怖いので、看護師さんでなくてもあまり見たくない」という声もありました。
まとめ
今回は看護師のピアス事情に触れ、ピアスNGの職場での対処法やピアス穴の隠し方などについてご紹介しました。
ピアス穴までNGの職場はそれほど多くないと思いますが、おしゃれをしたいのに楽しめないことを心理的なマイナスに感じるほど、規定が厳しいとなれば問題ですね。そもそも、看護師として今の仕事にやりがいを感じているなら、ピアスができなくてもそれほどストレスにはならないかもしれません。ピアスはお休みの日に楽しむと決めて、業務に集中するとよいでしょう。
逆にピアス禁止を大問題と感じてしまうなら、その気持ちの先に別の大きなストレスがある可能性も疑ってみる必要がありそうです。今の職場が本当にご自身に合っているかなど、働き方をじっくり見直すことも考えてみるとよいでしょう。