看護師さんが転職するときには、求人数が少ないなどで困ることはほとんどないでしょう。
ただ、常に求人の数が多い分だけ、転職における選択肢はさまざまです。どんな職場を選べば、ご自身の希望に合った転職を実現できるかじっくり対策を練る必要があるでしょう。
ここでは、看護師の転職における優先順位の重要性について、ご紹介します。
看護師の転職における「優先順位」の付け方とは
いつも多くの求人がある看護師業務ですが、仕事内容や雇用条件は当然同じではありません。
それらを考慮し、ご自身がどんな働き方をしたいか希望する条件をはっきりさせることが大切。
しかし、実際のところ希望した条件に100%マッチする職場はなかなか見つけられないでしょう。
そこで重要になるのが、希望する条件や待遇、仕事内容などに「優先順位」を付けて転職活動に活かすことです。
絶対に譲れない条件を最優先とすると、少しなら妥協してもいいと思える条件が次点になりますね。
もし「通勤距離の短さ」を譲れない希望としているなら、職場の所在地が最優先すべき条件となります。
また「夜勤がないこと」が譲れない希望であれば、24時間看護を行っていないクリニックや健診センターなど、職場自体の特徴が最優先条件となるでしょう。
このように、優先順位をできるだけはっきりさせて転職活動を行うことで、よりご希望に合う職場が見つけやすくなります。
看護師の転職で、優先順位の上位になりやすい条件
看護師が転職を考える際、優先順位で上位に挙がりやすい勤務条件にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、看護師の転職で優先順位が高くなる傾向にある条件をご紹介します。
優先する条件を具体的にイメージしにくいという方は、ここで挙げる条件をご参考にしてみてはいかがでしょうか。
1.お給料
具体的に優先条件として挙げやすいのが、月給や賞与などのお給料です。
「基本給は○○万円以上、賞与は●か月、法定の残業・夜勤手当がきちんと付くところ」など数字で条件づけることができるため、自分のなかで基準を作っておくと応募先が選定しやすいでしょう。
2.人間関係の良し悪し
求人情報などを見ても簡単に判断しにくいことなので難しいのですが、やはり人間関係を理由に転職を考える看護師は数多くいます。
しかし、どのような人間関係が構築されている職場で居心地がよいと感じられるかは、人それぞれでもあります。
公私や個人・全体の割り切りがはっきりした職場が働きやすいという方もいれば、人の輪を大切にしていて、横のつながりが深いアットホームな職場が居心地よいという方もいるはずです。
職場の特徴としてはこの両者に分けられることが多いため、ご自身がどちらの現場に合っているか考えて応募先を探すと良いでしょう。
3.仕事内容
診療科や看護業務の特徴なども、優先条件として挙がってくることが多いもの。
内科や外科、小児科など診療科で職場を選ぶケースもあれば、先進医療に携われる大学病院か地域医療を推進するクリニックかなど、基本的な診療形態で選ぶケースもあります。
4.雇用形態
こちらは非常に分かりやすい優先条件ですが、簡単に言うと「正職員がいいのか、非正規職員がいいのか」ということです。
従来は看護師と言えば正職員かパート・アルバイトのいずれかでしたが、近年では派遣職員や契約職員という雇用形態で働く方も増えてきました。
5.お休みや勤務時間
日勤か夜勤か、土日休みかシフト勤務かなど、いわゆる「働き方」で転職先を選ぶ方も多いでしょう。
プライベートと仕事の両立やワークライフバランス改善を考えているなら、休みの日や勤務時間が優先条件として挙がってくるかもしれません。
優先順位を決める際の注意点
「この条件なら自分にとって優先度が高い」と決められれば、応募先の選定にも困ることは少なくなります。
しかし、優先順位を決めるときに気を付ける点も押さえておきましょう。
ここでは、優先順位を決める際の注意点をご紹介します。
1.希望条件のハードルを高くしすぎない
たくさんの希望条件に合った理想的な職場が見つかるに越したことはありません。
とはいっても、いくつも条件を設定してハードルを上げすぎてしまうと現実的に応募先を絞り込み切れなくなってしまいます。
優先順位として挙げる条件は3つぐらいまでとし、希望の職場が見つかりやすくなるよう無理のない設定を心がけましょう。
2.優先順位に挙げた複数の条件の兼ね合いを考慮する
たとえば勤務時間で「交代制勤務無し」を希望しつつ、勤務先や勤務形態の希望が「救急救命科で正職員」となると、双方の条件を満たす職場はなかなか見つからないかもしれません。
優先順位の上位に挙げた条件同士の兼ね合いを考え、応募先が見つかりやすいようにある程度調整を試みることも大切です。
まとめ
この記事では、看護師が転職先を探す際の希望条件における「優先順位」の決め方についてご紹介しました。
給与や勤務時間・勤務形態などは求人情報に明記されていますが、今回挙げた条件の中で求人から判断しにくいものが人間関係です。
「求人がいつも出ている＝辞める人が多い→人間関係に難あり？」など、ある程度推測できる要素もありますが、実情まで把握することは難しいでしょう。
内部事情を考慮して応募先を探せる方法としては、多くの職場をよく知っているプロに相談できる転職エージェントへの登録が有用かもしれません。
ご自身での希望条件の絞り込みに加え、転職活動の手段選びも工夫しながら職場探しを進めると良いでしょう。
