vol.58『未服用につながる「落薬」を防ぐために』 登場人物 那須虎児 鶏子の弟。新人ナース。 わけあって遠回りしてこの道に。 医療ゆかり 29歳 7年目看護師。 たまこのプリセプター。ワインがすき。 イトウジロウ 75歳 患者。 ちょっとおとぼけの愛されキャラの患者、パンダ耳 未服用につながる「落薬」を防ぐために~落薬予防と対処法を知ろう!~ NGポイント 内服介助時に薬の飲みこみまで確認していなかった。 高齢者の場合、薬剤が小さいと掴みにくく、口腔内に入れたつもりでも落としてしまうことがあります。 また、認知症や嚥下障害がある場合、薬が口腔内に残りやすく吐き出してしまうこともあるため、内服介助では確実に飲み込んだかを確認し、落薬などでの未服薬を防ぎましょう。 事例 落薬による誤薬インシデントは、落薬時には気づかず、薬を発見して未服用の発生に気づくケースが多いようです。 ・対象者がベッドから車いす移乗したときに、ベッド上に落ちている薬を発見した ・清拭のときに、病衣の中から薬が出てきたことで未服用に気づいた もしも落薬を発見した時は? 未服用によって症状悪化などのリスクがあるため、落薬を発見した時は速やかに適切な対処をする必要があります。 薬を確認する ・本(医薬品集)や医薬品添付文書、処方箋などを活用して薬を調べましょう ・錠剤やカプセルには「識別コード」といわれる医薬品を示す数字や記号が刻印またはプリントされている場合があり、「識別コード」でも薬を調べることができます 内服指示を確認する(朝食後、昼食後等) 未服用による身体への影響を考え、状態の観察とアセスメントをする 医師へ報告して、指示(対処)を確認し対応する まとめ 今回は、落薬のインシデントとその対処法についてのお話でした。 落薬による未服用は薬の発見によって気づくことが多く、対処が遅れることで症状悪化などのリスクが高くなります。 年齢や疾患に応じた内服介助を実施し、薬の飲み込み確認を徹底して、落薬による未服用を防ぐ必要があります。 また、落薬を発見した時は何の薬か確認するなど、速やかに適切な対処ができるようにしましょう。 医療監修/医学博士 梅田悦生 マンガ/ほりたみわ (敬称略) ポスト 前の記事 vol.57『爪切りを実施したことはありますか?』 2024.2.1 次の記事 vol.59『インスリンの針を外し忘れて、針刺し事故⁉』 2024.4.1 記事一覧に戻る 年別アーカイブ 2024年 (4) 2023年 (12) 2022年 (12) 2021年 (12) 2020年 (12) 2019年 (7) そのほかのブログ
NGポイント
内服介助時に薬の飲みこみまで確認していなかった。
高齢者の場合、薬剤が小さいと掴みにくく、口腔内に入れたつもりでも落としてしまうことがあります。
また、認知症や嚥下障害がある場合、薬が口腔内に残りやすく吐き出してしまうこともあるため、内服介助では確実に飲み込んだかを確認し、落薬などでの未服薬を防ぎましょう。
事例
落薬による誤薬インシデントは、落薬時には気づかず、薬を発見して未服用の発生に気づくケースが多いようです。
もしも落薬を発見した時は?
未服用によって症状悪化などのリスクがあるため、落薬を発見した時は速やかに適切な対処をする必要があります。
まとめ
今回は、落薬のインシデントとその対処法についてのお話でした。
落薬による未服用は薬の発見によって気づくことが多く、対処が遅れることで症状悪化などのリスクが高くなります。
年齢や疾患に応じた内服介助を実施し、薬の飲み込み確認を徹底して、落薬による未服用を防ぐ必要があります。
また、落薬を発見した時は何の薬か確認するなど、速やかに適切な対処ができるようにしましょう。
医療監修/医学博士 梅田悦生
マンガ/ほりたみわ
(敬称略)